「ちょ、やめ……あっ……」

 一子は抵抗しようと試みたが、朱鷺恵の手の動きに身体が反応してしまい、甘い声が漏れだした。

「ふふっ、服の上からだと私より大きいかなーって思っていたけど、その通りだね」

 朱鷺恵は大きさを確認するように一子の胸を下から包んで持ち上げると、たぷたぷと弄ぶ。下を向いても形の整った一子の胸が、朱鷺恵の掌の中で自由に動き回り、いやらしく形を変える。

「あっ、ああ……と、朱鷺恵……や、め……ああっ!」
「ふふっ。感度も良好、きもちいいみたいね〜」
「だ、だめ……」

 朱鷺恵は女性らしく、優しく扱うようにしながらも芯の気持ちいい部分を突いて愛撫を繰り返す。その絶妙な動きに一子はたまらず続けざまに喘いでしまう。なんでこんなに……と思う間もなく、朱鷺恵のこね回すテクニックに翻弄されていた。
 更に、朱鷺恵は目の前で苦しそうに上下する背中を見つめ、ふと思い立ってその背中のラインに沿って舌を這わせた。と

「……ひゃぁぁぁっ!」

 一子がビクビクッと強烈に反応して首を反らし、快感に一層喘いでいた。

「ふふっ、背中も弱いみたいね」

 それに気をよくした朱鷺恵は、うなじのラインから順に下っていくように一子の背中を妖しく舌でなぞった。その間も休まず一子の胸を弄り、刺激を与え続ける。

「あっ、はぁっ! ふあああああっ!」

 一子はゾクゾクとする気持ちよさが連続的に襲ってきたため、美しい声で続けざまに叫び声を上げる。そして身悶えているその背中にじわりと汗が浮かんできた。

「ふふっ……?」

 朱鷺恵がそんな反応を眺めていると、先程からこの刺激的すぎる光景を目の前で見せられて顔を真っ赤にしている志貴と目が合った。
 お姉さんの痴態を見せられて恥ずかしがる少年。
 そんなシチュエーションを思い、思わずにやっとしてしまった朱鷺恵は声のトーンを先程のように少し下げ、大人の声で迫った。

「ねえ志貴君……志貴君も、一子ちゃんの事気持ちよくしたいでしょ? 一子ちゃんともう一度セックスしたいよね?」
「あ……」

 朱鷺恵のその囁きと、目の前の一子の信じられない喘ぎに融ける顔が志貴の意識を奪っていく。

「や……め……」

 一子の漏れる声が、自分を誘っているようにしか思えない。目の前でいいように形を変えてふるふると揺れる胸が、誘っている。先程は悪戯と言われて自由にさせて貰えなかった胸に、視線が釘付けにされた。

「ほら……志貴君」

 志貴の視線に気付いた朱鷺恵はいやらしく笑い、目を細め誘うような表情まで作り、両手で一子の胸を寄せ、志貴に近付けさせるように上げた。

「さっきから一子ちゃんの乳首、志貴君に吸って貰いたくてこんなにとがってるよ……吸ってあげて」

 ぴんと張りつめた桃色の乳首がふたつ、志貴の目の前に差し出される。
 志貴はごくり、とつばを飲み込む。その魔法にかかってしまったかのように、顔を持ち上げて乳房に手を添える。

「なっ、有間……あああっ!」

 チュ

 啄むような最初のキスで、一子は大きな声を上げる。
 志貴はぽーっとしながら、朱鷺恵の導くままに下から一子の乳首に吸い付いていた。まるで乳をねだる赤ん坊のように、無心に豊満な胸の先端をくわえ、ちうちうと吸い出した。

「んんっ、あはぁっ! あ、り……まぁ!」

 触れたところからじんじんと気持ちよさと熱が全身を伝わり、一子は快感に悶えた。それがいっそう志貴を興奮させているとも知らず、身体を弓なりに反らしつんと上を向いた胸を強調する。
 志貴は甘く、優しく、時には軽く歯で挟むようにして一子を気持ちよくさせようと愛撫を繰り返す。母性を感じるその大きな胸に顔を埋め丹念に、指で空いた方をこねながら吸い続けた。

「あ、りま……」

 そのあまりに無邪気で一生懸命な愛撫に、一子の気持ちが陶酔していく。大好きな男の子が、嬉しそうに自分の胸を吸っていると思うと、心がどろどろに融けていって目の前の少年を包み込んでしまいそうだ。爆発しそうな思いに、押しつぶしてぎゅっと抱きしめたいが、そうすると目の前の志貴が自分と朱鷺恵に本当につぶされてしまうのでかなわない。
 抱きしめさせて……有間を、私の腕の中に!
 身体が一瞬後ろに反れたのを、朱鷺恵は見逃さなかった。すっと一子の体を起こすと、そのまま後ろから今度は一子の湿った秘唇に手をあてがった。

「ひゃぁぁっ!」

 腕が自由になり、ようやく叶う願いに一子が志貴の背中に手を置いた瞬間、それは訪れた。
 自分の熱いそこに、朱鷺恵の指が2本差し込まれていた。
 入ってすぐ襞の上の方を擦られ、感じた事のない刺激に志貴の身体を潰してしまう程の強さで抱きしめていた。

「あら一子ちゃん、そんなに気持ちよかった? ここが弱いのかな?」

 悪戯っぽく笑い、同じ処を何度も弄ってあげると一子が一層高い声で啼きはじめる。

「ああっ、あああああっ!」
「イチゴさん……」

 ぎゅっと抱きしめられそのふくよかな胸に顔を埋めていた志貴が、声を上げている一子の胸の谷間を流れる汗にそっと舌を這わせる。鼻から流れ込む一子のいい匂いと、ちょっぴりしょっぱいけど一子の味とがまぜこぜになって、更に興奮を覚える。一瞬だけ緩んだ腕から自分の手を伸ばし、乳首を先程のようにさすってあげる。

「はあっ! 朱鷺恵……有間……あっ!」

 前後からの二人の責めに、一子は空を仰ぎながらガクガクと全身を振るわせていた。やがて力が抜けた身体は志貴を気遣ってかゆっくりと朱鷺恵の方に流れ、それを朱鷺恵は優しく受け止めながら一子を仰向けにさせた。
 志貴を跨ぐようにしていたから、一子は足を開いたままあられもない格好を志貴に晒す。

「や……有間、見るな……」

 口では強気にそう言うが、力が入らない。朱鷺恵にされるがままに更に脚を開かれ、志貴の前に恥ずかしい部分を全て見せてしまう。
 志貴はその姿に頭がぼーっとして、熱にうなされたように言葉を失った。さっき繋がったばかりの綺麗なピンクの粘膜が開かれていた。

 「見ないで……」

 か細い声で哀願する一子が、いつもの姿からあまりにかけ離れていて、何とかとどめていたはずの抑える気持ちをぶち切る。

「ほおら、ここも、いっぱいエッチなおツユを流してるよ、どうする?」

 朱鷺恵は後ろから一子の腰を自分の身体で押さえるようにして、開かれた足の間、一子の大事な部分に手を添え、志貴に向けていやらしく開いて見せた。
 ぬらぬらと新しく流れ出た愛液に濡れた一子の華が、光に反射して目にも美しい鮮やかな艶を見せている。
 その奥から、更に追い打ちをかけるかのように新しい蜜が流れ、とろりとシーツにしたたり落ちたとき、志貴の身体が動いた。

「一子さん……」

 呼び名が知らない間にさっきと同じに戻る。
 むっとむせかえるような一子の女性の匂いに意識を奪われ、志貴は躊躇なくその大きく開かれた脚の間に顔を埋め、一子の淫唇に唇を添えた。熱い泉の源泉を見たいと、舌がその柔らかそうな入り口に触れた。

「あ、ああああああ……っ!」

 瞬間、ぴちゃりと志貴の舌が自分の中心を舐めると、一子は叫ぶ程の喘ぎ声を上げた。
 自分で志貴の事を想って触れたときなどとは比べものにならない程の快感が、全身を伝搬する。男の子に、それも一番大好きだった志貴に舐められて、どうにかなりそうだった。

「ん……一子さん、おいしい……」
「やぁっ、だめぇ……」

 志貴は止めどなく溢れる一子の蜜を啜り、舌を這わせてより奥へ進もうとする。そんな動きから逃れたいのに、後ろでがっちりと朱鷺恵に押さえ込まれて自由が利かない。一子は志貴のされるがままに舐められ、ねぶられ、ひくひくと華を痙攣させていた。

「んあっ! なんか……くるっ!」

 高く遠くに意識が飛んで行きそうな感覚。意識がぼうっとしてきて、今までに感じた事のないエクスタシーが訪れようとした。

「いっちゃうの、一子ちゃん? 志貴君、一緒にお手伝いしましょ?」

 と、朱鷺恵はそんな一子の身体を支えながら指を伸ばし、片方の手は一子の胸に手を添える。そしてもう片方は志貴が無心に舐める淫唇の上、ぷくりとふくらんだ真珠へ。さらに舌を這わせて耳朶を舐め、首筋を伝って責めた。
 志貴もその言葉に従って、自然に手が動いて一子の奥に舌だけでなく指を差し込む。少し狭い中を分け入るようにして舌とごっちゃで一子を愛した。

「ふぁ、あああああああっ!」

 真っ白になる、あまりの気持ちよさにぎゅっとシーツを掴み、身体を強ばらせた。
 瞬間、ぷしゃぁっと一子の奥から大量の液体が溢れて志貴の顔を濡らした。

「あっ……ああっ……」

 一子は潮を吹いて絶頂に達していた。あまりの気持ちよさに意識はほとんど無い。ただ漏れるだけの声と触れている志貴の舌を、指を飲み込んでしまうとばかりに熱く収縮を繰り返して止めどなく蜜を溢れさせた。目の前の志貴にはしたなくかけてしまった事も、全く考えられない。目の前では自分のそれを嬉しそうに舐めている無邪気な志貴がいて、それだけでもう一度意識がおかしくなりそうだった。

「ふふっ、かーわいー」

 朱鷺恵はそんな一子のすっかり放心した顔を見つめながらキスをして、ゆっくりと一子を横にさせると今度は志貴を見た。

「あーあ、こんなに濡らしちゃって。おねーさんが舐めてあげるね」

 と、ペロペロと志貴の顔についた一子の飛沫に舌を添えた。

「あっ……朱鷺恵さんくすぐったいよ……」

 志貴は猫に舐められているようにくすぐりながらも、朱鷺恵の舌の柔らかさが心地よかった。そのまま顔中を舐められ、唇を割られて舌も絡まれる。そのままふたりでたっぷりと唾液を交換すると、朱鷺恵は背後の気配が動くのを感じた。

「そうだ、今回は一子ちゃんの番だもんね」

 そう言って最後に一層志貴の唾液を飲み込んで唇を離すと、朱鷺恵は一子に口づけ、志貴の唾液を流し入れた。

「んっ、ふうっ……」

 少しだけとろっとしたそれを口に含め、少しだけ中で転がしてから嚥下すると、一子は夢見心地のままに目をトロンとさせていた。

「有間……もっと」

 一子は目の前の志貴がたまらなく愛おしい。朱鷺恵が道をあけるようにして志貴が抱きついてくると、唇を貪り、もっと沢山の唾液を啜り取った。
 じゅる、くちゅ、ちゅうっ……
 甘く感じる程の志貴の分泌液に身をよじらせ、蠢く舌の柔らかさが快感に変わっていく。志貴も一子の求めるままに唾液を送り、唇を吸われた。

「ほら、まだこれから、ね」

 と、少しだけ嫉妬したように朱鷺恵が二人の間を離す。力の弱い志貴を後ろから抱きかかえ、少しだけ意地悪く笑う。

「や……朱鷺恵さん、意地悪しないで」

 じたばた動いても、志貴にはどうする事が出来ない。目の甘えには少し驚いてこちらを見ている一子がいる。

「ほら志貴君、次はどうしたい?」

 朱鷺恵は志貴の身体を押さえながら、自分の胸を押しつけるようにして志貴を扇情的にさせていく。

「……したいです」

 志貴は興奮には勝てず、内なる欲求を小声で告白する。

「有間……」

 たったそれだけの言葉でも、一子の中はさらに潤った。じゅんと熱い滴りが内股を通り、はしたなくこぼれてしまう。

「ん〜? おねーさんには聞こえないぞ〜?」

 と、朱鷺恵がふるふると志貴を揺すりながら一子を軽く睨め付ける。一子はハッとしながらもどうしたらいいのか分からず、狼狽えるだけだった。

「ほおら、一子おねーちゃんにおねがいしないと、ね? ちゃんと言わないと離してあげないよ〜」
「あ……あ……」

 志貴は顔を真っ赤にさせ、言うべき言葉を迷っているようだった。ここで言わなければならない言葉……きっと普通の台詞では朱鷺恵は許して貰えないだろうと思っている。

「……あ、りま……」

 一子は期待していた。志貴の口から自分を求める言葉が聞こえる事を。
 あの鈴を転がすような変声前の声でおねだりされたら、わたし……我慢できない……

 そう思うと、自然に身体が動いていた。いっぱいに身体を開き、志貴の目前に自分の一番恥ずかしい場所を晒し、弄り始める。

「有間、見て……私も、こんななってる……」

 ああ、なんて恥ずかしい。
 しかし、志貴になら全てを見せたい、こんな私をも見て貰いたい。そんな想いが一子を大胆にさせた。

「い、一子さん……」

 志貴は喉がからからで、目の前の痴態を見つめていた。
 早く言わなくちゃ、おかしくなってしまう。
 その焦燥感が、志貴の羞恥感を僅かに越えた。

「一子さんに……」
「ん?」

 朱鷺恵がめ、と言うように覗き込むと、なおも俯きながらではあるが、志貴は気付いたように言葉を改めた。

「……一子おねーちゃんに、僕のをいれさせてください」

 言った途端に火が消えそうな程の小声だったが、志貴は観念したか言葉を口に出していた。

「うん、よくできました」
「!?」

 その一言は朱鷺恵の満足たるものであり、一子にとっては致命傷に値する一言だった。

「あ、り、ま……」

 それだけでイっちゃいそうな言葉。きゅうっと内股を襲う感覚に一子が倒れそうになる。

「もういちど、おっきい声で?」

 でも満足しきれないという風に朱鷺恵が促すと、志貴の感情は一気に我慢の限界を越えた。

「一子おねーちゃんのなかに、僕のおちんちんを入れさせてください!」

 叫ぶように、告白は一子の脳髄を襲った。
 ぐるんぐるんと、夢にまで見た台詞が頭の中でこだましている。目の前の男の子から自分に向けられたそれは、とろとろに溶けそうな一言だった。

「は〜い、どうぞ」

 と、朱鷺恵が志貴を押さえていた腕を放すと、志貴はフラフラと一子に抱きつき、覆い被さっていた。

「おねーちゃん……」

 言うが早いか、志貴は熱く爆発しそうなそれを、迷いもなく一子の膣に沈めていた。

「ああっ! 有間っ!」
「おねーちゃん!!」

 最初から我慢できないとばかりに一生懸命に腰を打ち付ける志貴。一子は意識が飛び飛びになりながらも、目の前で目をつぶって気持ちよさそうに動いてる志貴を見るとたまらなくなって抱きしめる。

「もっと、いっぱい入れて……」

 志貴には届いたのか、届いてないのか、二人にはもはや関係なく、志貴は一子の身体に溺れるように動き続けた。

「ああっ、ううっ、はぁっ! 有間ぁ!」
「一子さん……一子おねーちゃん……」

 稚拙な動きだが、さっきとは違って乱暴で、それでいて自分を愛してくれている。それが分かる志貴の突き入れに一子は涙し、自らも自然に腰を揺らして応えいた。

「ああっ、でる、出るよっ!」

 あっという間に志貴は切ない顔になり、目を一段と瞑ってこらえてる。
 そんな表情がたまらなく愛おしく、一子はぎゅっと全身でそれに応える。

「いいよ、おねーさんの中に全部出して……んあっ!」

 言うが早いか、志貴の動きはより早まり、奥に届く。連続で自分の膣を襲う感覚に、お姉さんとしてリードしようなどと思う余裕は失われていった。

「あっ、あっ、あっ……あっ!」

 引き返せない最後の動きに、遂に志貴が堕ちた。
 どくどくっ、どくっ……
 一子の膣の一番奥、一番気持ちいいところで志貴は発射した。一番濃い白濁が、一子の膣を襲った。

「ああっ、ああっ!」

 一子はぎゅうっと力一杯志貴を抱きしめながら自分も二度目の絶頂を迎えていた。志貴と共に迎えられた喜びが一層一子に幸せを感じさせ、今抱きしめているこの体温がたまらなく可愛く、自分の中にとりこんで一緒になりたいと思う程志貴が愛しかった。

「あ……おねーちゃん……」

 最後までどくどくと吐き出しながら、志貴はゆっくりと一子に重なるようにして倒れ込んだ。
 それを受け止めて、一子がぼうっとしながらも頭を撫でてあげると、志貴は満足したようにすうすうと寝息を立てて眠り込んでしまった。幾度もの交わりに身体も少し疲れていたのだろう。一子はそのまま志貴を抱きかかえるようにして、視線だけ朱鷺恵に向けた。

「朱鷺恵……」
「一子ちゃん、よかったね」

 優しい笑顔に、一子も笑顔で返していた。

「ああ、ありがとな」

 いろいろあったけど、結局朱鷺恵のおかげかもな。
 そう思いながらも、一子も志貴の寝息を感じている内に眠くなってきてしまった。

「ごめ……ちょっと、眠るわ……」

 訪れる満足感が、思考能力をすぐに奪っていった。
 一子は志貴と抱き合うようにして、共にベッドの上で眠ってしまった。