あれから四日。
 流石に悪戯を見つかった子供と一緒で、おとなしくしていた。琥珀さんあたりは俺達を見るとクスクスと笑い、知ってるとも知らないとも取れる反応をして、非常に気まずい思いをした。

 でも、正直あの日のさつきはとても可愛くて、興奮して……なによりいやらしかった。
 そう思うと、触れられないこの間が、凄くもどかくして苦しかった。我慢していて正直もやもやしたものを抱えつつ、俺はいつも通り荷物の運び出しを一通り終え、廊下を歩いていた。

「あ、志貴くん、そっち終わった?」

 秋葉の部屋の近く、その場所でさつきが窓を拭いていた。

「ああ、一通りは。これからちょっと休んで、また指示待ちと言ったところ」

 俺はそう言いながら、窓ふきをしてるさつきの後ろに立った。

「そうなんだ。じゃぁ、私もこれだけしたらお水取り替えるから、一緒に行こう?」
「ああ」

 振り返らず手を休めないまま、さつきは頑張って窓を拭いているようだった。
 少し背の高い窓だから、さつきがつま先立ちなんかになって一生懸命手を伸ばしている。横には高いところを拭く道具もあるんだけど、ある程度までは自分で、と言ったところか。

「う〜ん」

 頑張ってるさつきを見てると、なんか微笑ましい。
 ただ……俺の視線には、我慢していたせいか、さつきの可愛いヒップが目に留まった。
 脚を伸ばすとそれに釣られて位置が小刻みに動いて、俺に背中を向けているから当たり前というか、正面に彼女のそれがあり、なんだか……酷く、ムラッとした。
 すうっと、静かに近寄る。
 いけない、いけないんだとは思いつつも、手がほぼ勝手に延びて……

「さつき」
「きゃっ!?」

 俺は後ろから、さつきを抱きしめていた。
 そのまま、後ろから手を伸ばして、エプロンに包まれたさつきの胸に手を添えた。

「さつき……」
「ん……志貴くん!? だめっ……!」

 さつきが僅かに抵抗し、身体をよじるたび、その腕が、背中が、腰が、お尻が俺に沢山触れてきて、かえって興奮を高めている。そんな事も知らずに、さつきは少しおかしくなった俺から離れようとしていた。
 しかし、俺はしっかりとした力でさつきを押さえ、自由には動けないようにしていた。部分部分で触れる感覚に、もっとおかしくなり始める。

「さつき……」
「んっ……!」

 抵抗が少なくなるのを感じ取った瞬間、さつきをくっとこちらに向けさせて、キスをした。驚くさつきに構わず最初から舌を滑り込ませて、彼女の口内の暖かさを直接感じながら、唾液を吸い取る。

「ん……んんん……っ」

 最初はされるままだったさつきから、次第に固さが消え、甘い響きを含む声に換わっていった。エプロンの上からだと感触が乏しいから、俺は手をエプロンの下に滑らせ、ボタンを器用に外しながら服の中にまで忍び込ませた。
 柔らかい体温の少し高いまろみを掌に感じると、俺はブラの上からさつきの胸に触れ、ハーフカップの真ん中にある突起を見つけて、優しくこね出した。

「ああっ……」

 その瞬間、ぴくっと反応してさつきが唇を離す。唾液の雫を垂らしながら、甘い目でこちらを見上げてきていて、それだけで強く興奮を覚えてしまう。

「だめ、志貴くん……こんなところで……」

 場所という羞恥心はまだ強いのだろう、さつきが拒否の言葉を述べる。
 しかし

「さつき……ご主人様のお願いが聞けない?」

 俺は四日前に交わした約束を忘れてなかった。

「あっ……」

 その言葉は、思った以上にさつきに効いたようだ。
 今まで固さを感じていた身体から、すっと力が抜ける。

「はい……ご主人様の好きなようにしてください……」

 可愛らしく、しかしいやらしく唾液で濡れたさつきの唇から紡がれた服従の言葉が、ぐさりと胸に突き刺さった気がした。

「ああ……」

 自分で導かせて言わせておきながら、自分が飛んだ。
 俺はさつきに改めてキスをしながら、背中のブラの位置を探し当て、ホックを外す。緩くなった締め付けの隙間を縫い、服の中でさつきのブラをたくし上げると、愛撫されていたさつきの胸の先端は、既に固くなっていた。
 そこを優しくつまむと、親指と人差し指で擦る。

「んんっ……」

 可愛く喘ぐ声。それはこの広い廊下では微々たる音だったが、腕の中に抱いている俺にとっては、たまらない響きとなっている。
 舌は俺が絡めるのを素直に受け取っていて、送り込む唾液をこくんと嚥下する喉の動きがまた淫靡に映る。
 右手で胸をまさぐりながら、背中にあてがっていた手はするすると下り、さつきのヒップをなで上げた。

「んっ!」

 さわさわと甘く撫でると、口の中でさつきが声を跳ね上げさせて可愛く反応した。
 どうしようもなく可愛くて、どうしようもなく興奮する。
 キスを止め、さつきを見つめ

「窓に手を付いて……」

 命令しながら、身体を正面に向けさせ、さつきは素直に従った。
 もっと柔らかさを味わっていたい胸さえも置き去りにして、俺は手を抜き去るとすっとしゃがみ込んだ。
 目の前にさつきのヒップを感じながら、まずはスカートの上から顔を当て、息を吸い込む。

「やっ……!」

 幾分変態じみた行動に、さつきが驚きを覚える中、俺はスカートの裾を両手で掴むと、何も言わず一気にまくり上げた。

「きゃっ!」

 俺は手を上に上げたまま、さつきの脚に見とれた。
 靴下だと思っていた脚にかかるそれは、実は腿まである真っ白なタイツだった。
 さつきの腿に少し窮屈な感じでぴっちりと張り付き、柔らかい腿に少しだけ食い込んでる様は、自分がそうなりたいと錯覚させられる。
 そして、それに合わせたかのように真っ白なガーター。そして、純白のショーツが目に飛び込んできた。
 白一色に統一された姿。そして……

「やぁ……恥ずかしい……」

 こちらを見下ろし、顔を紅潮させているさつきを見てしまったら……理性が、ぶっ飛んだ。
 俺はさつきのショーツを撫でながら、恐ろしい程冷静になっていた。

「さつき……濡れてる。それに、どうしてこんなに俺を誘うような格好なんだ?」

 声色の変化に驚いたか、さつきは一瞬返事が遅れた。が

「だって志貴くんが……あ……あの日から、ずっと触ってくれなかったから……ふうっ!」

 中心を弄られ、瞳を閉じながらさつきは告白する

「んっ……ガーター……志貴くんを……誘惑したくてこの格好……ふああっ! ……選んだんだよ……嬉しい……ああっ!」

 それが言い終わらない内に、確かに俺は誘惑されて、さつきの脚を割り開いて中心に舌を這わせていた。
 瞬間、手を離された裾はばさっと俺にかかり、さつきのスカートの中は薄闇に包まれた。
 いやらしくちろちろと、先端だけで下着の布地の上からシミをなぞり、それからクロッチ部をずらして直接。
 もうしとどに濡れていたさつきのそこは、俺が啜るまでもなく愛液をぽたぽたと床に垂らし、ひどく濡れていた。
 奥まで見たいが、スカートの生地越しの光は弱い。

「さつき、落ちないように持ってるんだ」
「えっ……は、はい」

 俺はスカートの裾を掲げると、さつきの手に握らせる。
 ようやく自由になった視界。
 純白のショーツは半透明になり、下着の上からでもさつきの花が透けて見えていて、淫靡すぎる光景だった。
 布をずらし、にちゃりと花を開くと、それだけでさつきの愛液がベトベトと指に絡みついて、窓からの光に濡れ光った。

「んんっ……」

 俺は指を中程にまで差し入れ、さつきが十分に潤ってると確認すると、すっと立ち上がった。

「はぁ……っ?」

 さつきがすうっと引けていく快感に俺の方を見る。薄く涙が流れて、唇もぽーっと半開きになって、明らかに俺を誘っていた。
 もう我慢できない。とっくに限界で、入れたい。
 強い衝動と共に、俺はズボンのチャックを下ろすと、中からおぞましい程にいきり立ったペニスをさらけ出した。

「さつき、一気に行くからな」

 俺はさつきの花芯から愛液をすくい取り自分の先端に塗り込めると、そのままぐっとさつきの腰を掴んで腰を高く掲げさせると、ずぶりと勢い良くさつきの中に挿入した。

「ああっ……んあああっ!」

 裾を掴んだまま、さつきはぎゅうっと俺を受け入れて震えた。

「ああっ……だめ、だよ、志貴くん……だれか、来ちゃう……んんっ」

 さつきがまだ羞恥を捨てきれない様子だった。
 それを見ていると、沸々とどうにかしてやりたい欲情に駆られる。
 俺はしっかりと手を添えると、さつきの中を最初から激しく責めた。

「やあっ……んっ、はぁっ! あ、あっ……」

 腰が前後するたび、熱いまとわりが俺を擦り付け、物凄く気持ちよかった。

「何言ってるんだ、さつき。こんなに濡らして、こんなに締め付けてるのに……」

 押しつけるようにして深くまで差し込むと、突き上げるようにしてさつきを蹂躙する。

「ち、違う……んっ、はあっ……んっ……ダメ、本当に……ああっ、琥珀さんが……」

 さつきは窓枠にしがみつきながら、必死に声を抑えている様子だった。誰かが通りかかったら……という恐怖が、さつきの反応に見える。

「そうさ、見て貰えばいい……俺達の関係を、教えてあげるんだ」
「いやぁ……」

 酷く暴力的な言葉も、興奮した俺には媚薬にしかならない。
 ただひたすらに突き続けると、さつきが跳ね上がる。

「あっ、あっ……ああっ……!?」

 そして瞬間、さつきの身体が硬直し、中が急激に締め付けてきた。

「ん……?」

 俺がさつきの視線の先を追うと、近いとも遠いとも取れぬ微妙な距離……本当にそんな位置に、メイド服を着た姿を見つけた。

「翡翠……」

 翡翠は、凍り付いたように立ち止まって、俺達のセックスを見つめていた。
 犯罪の現場に出くわしたかのように、顔の前で手を握り、その信じられない光景に視線を逸らせないでいる顔。
 間違いなく、こんな事をしているのを見たのは初めてなんだろう、言葉もなく、かと言って足は地面に打ち付けられたように動かず、と言った様子だった。

 そんな翡翠に見られていると思うだけで……俺は興奮した。
 普通なら萎縮してしまおうともするはずなのに、今のおかしな感情はそれさえも軽く超越していた。

「あっ、やぁっ……だめ……志貴くん……抜いてぇ……んんっ」

 さつきは困惑したように酷く怯えながら俺を拒んだが、そのくせ繋がった中心は今まで以上に強く俺を締め付け、離さなかった。
 それを感じ取ると、羞恥でさつきを染め上げたいと、黒い欲望が俺を包み込む。

 俺はさつきの言葉など無視して、いやむしろ反発するように腰を一段と深くまで沈み込ませる。
 当然、さつきはその俺の行動に激しく震撼し、瞳から涙をこぼしていた。

「何を言ってるんだ、さつき……丁度いい機会じゃないか、俺達がただ恋愛ごっこしてるだけじゃないって、翡翠に教えてあげるんだ」
「いや、やぁぁぁ……」
「さつきだって、興奮してるだろ? だって、こんなに締め付けてる……」
「違う、違う……」

 首をふるふると左右に振りながら、さつきは否定の言葉を浮かべるが

「う、そ、つきっ!」
「ひゃああ!」

 俺の容赦ない一撃に啼くと、一段と強く俺を締め付けた。
 と、そんなさつきの声に気が付いたのか、秋葉の部屋のドアが開いて

「どうしました……? あらあら……」

 そこから姿を現したのは、琥珀さんだった。
 琥珀さんは最初だけ驚いた様子を見せていたが、すぐに俺達のしている事と翡翠がいる事に気付き、うっすらと妖しい笑みを浮かべた。

「はは、琥珀さんも、っか……望み通りだな」
「えっ? やぁぁぁ……見ないで、琥珀さん……」

 さつきが琥珀さんを認めると、矢張り先程同様、拒絶の声を上げる。
 しかし、琥珀さんは何も言わず、ただじいっと俺達の狂乱を見届けるばかり。
 きっと俺達の狂った猿のような交尾に、愉悦とおかしみを感じているのだろう。

 琥珀さんがその気なら、余計容赦しない。
 俺はほぼ間違いないだろうが勝手に合点して、琥珀さんによく見えるようにして身体をずらす。
 さつきの膣が、俺のペニスをくわえ込んで離さない様子を、しっかりと見せつける。

「ほら見て琥珀さんも……さつきは、淫乱なメイドとしてしっかり奉仕しているよ……」
「や、やあっ……」

 そう言うと、琥珀さんは分かりましたとばかりに微笑んで頷く。
 満足した俺は、尚も大きなストロークでさつきを貫いて、かなりぎりぎりの所まで来ていた。

「どうしたのこは……く……」

 ふと当たり前のように、最後の住人が自分の部屋の中から顔を覗かせた。
 疑問を述べるはずだった言葉は、意味のない空気の振動となって霧散する。

「秋葉、か……」

 秋葉は、兄の行っている痴態に絶句し……悔しげな表情を浮かべていた。
 前からさつきに感じている感情、秋葉の嫉妬を思えば、それは容易に想像の出来る反応であった。
 秋葉にまでもさらけ出され、さつきはもはや消え入りそうな声で啼いていた。

「やあっ……秋葉ちゃん、見ない、見ないで……あはぁっ!」

 さつきの声が、少しだけ大きくなった。

 遠野家の人間全てに見られている。
 翡翠は顔を真っ赤に染め、羞恥の表情を浮かべながら。
 琥珀さんは優しく笑い、仕方ないですねと言った表情を浮かべながら。
 秋葉は冷たく睨み、蔑むような表情を浮かべながら
 三者三様の反応と共に、俺は、さつきは視姦されていた。

 それは、ものすごく興奮して、訳が分からないくらいに熱い。
 ゾクゾクする気持ちは、見られている事への恐怖でなく、快感に違いない。
 そう思うと、目の前でこうやって貫いているさつきを……まるで控えめに感じていると錯覚し、もっと悦ばせたいと思った。

「さつき……もっと声出して良いんだよ……みんな見てるから、気にしなくて良いんだから……」

 そう耳元で甘く呼びかけ、そのまま体重をかけながらさつきの中をみっちりと満たす。

「あ……はぁっ……んんっ……」

 さつきは、その言葉に最初は何の反応も示さなかったが

「ご主人様がそう言ってるんだ、もっと声、聞かせて……」

 『ご主人様』と言う言葉は、全てにおいて強力すぎる言葉だった。

「ん……ん……はあっ! ああっ、ご主人様!」

 不意に、さつきが大きな喘ぎ声を上げた。
 それに同調したか、さつきの膣内の締め付けが信じられぬ程に窮屈になり、なのに内部の襞は激しく動き、俺を翻弄させんとばかりに激しくうねっていた。
 その突然の変貌に、言った俺が驚いたが、すぐに薄笑いに変わっていた。

「あ、あ、ああっ! もっと、もっと……」
「そうださつき、俺だけの、可愛いメイド……」
「はい、ご主人様……はあっ、あ! あっ!!」

 やっと聞けた。満足するまで聞けた。
 さつきの、えっちな声。
 心の中でつかえていた何かが、すっと全部落ちていく感覚に感動さえ覚える。
 俺は、今までで一番優しく、さつきを抱きしめながら腰を振り出す。

「さつき、かわいいよ……」
「嬉しい……ご主人様ぁ……あっ!」

 さつきの声はもう消え入るような可愛さではなく、好きなように声を上げる、淫靡で、いやらしく、妖艶すぎるものだった。

「んんっ! はあっ! ご主人様、ご主人さまぁ……」

 その言葉はさつきにとっても強烈な媚薬か。言葉を叫ぶたび、さつきは激しく震え、絶頂を迎えつつあった。

「さつき、出すぞ……みんな、見てるからな」
「はいっ……ご主人様のを、さつきの中に、いっぱい出して……下さいっ……!」

 その言葉と共に、さつきがぎゅうっと瞳を閉じ

「あ、あ、ああ……ああああああっ!!」

 足をぎゅうっと硬直させて、達していた。

「くうっ!」

 合わせるように、俺は我慢の限界を何度も超えそうになっていた欲望を吐き出す。
 さつきの腰が砕けてしまうばかりにペニスを穿ち込むと、

 びゅく、びゅくううっ

 溜まりに溜まっていた全ての精液を、さつきの胎内に流し込んで、果てた。

「あ、あああ……熱い……びゅくびゅくって……」

 みんなの見ている前で、これほどの快感。
 俺は一人一人を見つめながら、びくん、びくんっとさつきの膣に欲望を吐き出す。
 瞳も反らさずに、息を呑んだまま
 それぞれが俺達の最後を見つめ、言葉を失っていた。

 全てを出し終えた後。
 俺はさつきの中からペニスをずるりと引き抜くと、さつきの膣から零れた精液がドロドロと床に落ち、一部は腿を伝ってタイツを汚した。
 それを確認した後、ずっと支えていた腰から手を離す。

「は……ああああ……」

 さつきが、がくりと膝を崩してそこへ座り込む。
 ただ放心状態のまま、きっと今までにない不思議な快感に我を失っているのだろう。

「はぁ……」

 俺は強烈な満足感に心から笑うと、周りを見渡した。
 やっと金縛りが解けたように、翡翠が動き出して、何も言わず向こうに消えた。
 琥珀さんと秋葉も、部屋に戻ったらしい。

「ははは……」

 この笑いは、おかしみか、発狂か。
 正気を保っているから後者はないけれど、俺は足下にぺったりと座り込んださつきが、愛おしくて愛おしくて仕方なかった。

「さつき……」

 罪悪感は少しあるけれど、今はもっとそれを超越した愛しさ。
 ゆっくり顔を起こしてあげると、優しいフレンチキス。
 涙の筋が痛々しくて、少しやりすぎたと反省しながらも

「ごめんな……大好きだったから……声、聞きたかったから……」
「うん……うん……分かるよ、志貴くんだから……わたしだけの、志貴くん……」

 すうっと後頭部に手を回してくれてキスに応じてくれるさつきの頬に、また一筋の涙が浮かんでいて胸を締め付けられる。
 指で涙の筋をなぞってあげながら、その少ししょっぱい涙を舌で舐め取ってあげて、しばらく俺達はその場所で抱き合っていた……









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