ベッドにもつれるように倒れ込んで、朱鷺恵さんが頬を赤らめる。 「私の部屋……だもんね」 確かに、ここは朱鷺恵さんの部屋で、朱鷺恵さんのベッドで。 「ふふっ、嬉しいなぁ」 素直ににやりと笑い、俺は朱鷺恵さんに口づけた。 「志貴君、嬉しいよ」 朱鷺恵さんがにこりと、まるで子供のように笑ってくれる。 「うん、朱鷺恵さんのそんな笑顔が大好きだよ」 恥ずかしい言葉でも、素直に口に出来る、幸せを感じた。 「……見て、私をもっと見て」 朱鷺恵さんは手を差し出すように、俺を求めてくれる。 「くふぅん……あん……良いよ……好きなように……して……」 朱鷺恵さんの喘ぎが、俺を気持ちよくさせてくれる。 「朱鷺恵さんも、俺の事好きなようにしていいよ……」 朱鷺恵さんは、その言葉に俺のトランクスの上からそれをなぞってくれる。 「気持ちよくしてあげる……」 と、朱鷺恵さんが優しく包んでくれるのがたまらない。 「ああっ……」 切なそうな声が、腰の方から甘く漏れてくる。 「んっ……」 朱鷺恵さんのため息が先端にかかった後、一気にそれは暖かくて柔らかくて濡れた感触に包まれた。 「んふっ……ん……んんっ!」 くぐもりながら、朱鷺恵さんは俺の愛撫に喘ぎを漏らす。朱鷺恵さんの口の中の動きが寄り活発になり、含んでくれていただけが、次第に先端を舌で同時に愛撫するようになり、添えられた手で茎を扱かれ、裏筋に這い回り、陰嚢を揉みしだかれていく。 「志貴君……頂戴……志貴君の証を、頂戴……」 朱鷺恵さんは、亀頭の傘の部分を舐めながら、俺に射精を促すように妖しい言葉をかけてくる。 「朱鷺恵さん……俺、朱鷺恵さんの中に……」 中に、出したい。 「うん……来て……」 互いに愛撫を繰り返してすっかり潤っていたそれを、近づけさせた。 「朱鷺恵さん……」 感慨深く、俺は朱鷺恵さんを見つめた。 「ゴメンね、いつも優柔不断で、身勝手で、フラフラしてて……」 朱鷺恵さんへの、そしてみんなへの謝罪。 「もう、絶対に離しませんから……!」 俺は言葉を噛み締めるようにすると、自分のそれをゆっくりと朱鷺恵さんの中に沈めた。 「ああ……ああっ! 志貴君……大好き……」 朱鷺恵さんの中で、収縮が起こる。 「朱鷺恵さん……朱鷺恵さん……!」 女の子を喜ばせるテクニックなんて、忘れた。 「あっ、あっ、あっ、あん! ……志貴、君……っ、いいっ……よぉ……」 こんな俺の動きを、朱鷺恵さんは喜んでくれている。中はどんどん複雑にうねり、みっちりと埋まった部分が潤滑にまみれて離れようとしないでいる程。 ただ優しく、果てしなく。 「んっ……志貴君……あっ! 出ちゃう、の……? ああっ!」 朱鷺恵さんがそんな俺の変化を感じ取って、優しく抱き締めてくれる。 「んっ……出して……中に出して……良いよ……っ……志貴君が私を愛してくれる証を……全部……頂戴……ああっ……!」 一瞬も離さないと、朱鷺恵さんの腕は首の後ろに強く回され、ぎゅっと締め付けるような感じになり、さらに脚を腰に絡め、完全に動かないようにがっしりと俺を閉じこめた。 「んっ……志貴君……私も、一緒に……んぁっ!」 全く動けない筈なのに、朱鷺恵さんの中の蠕動運動が俺を翻弄した。 「あっ……ああ……んっ!? ふぅ……ん……っ!」 唇を塞ぐと、朱鷺恵さんの熱いうねりが俺を襲った。舌が絡みつき、止まらない勢いが更に加速した。 「んっ……いやぁ、あああああああ!」 一番の奥。 ビュクビュクビュク…… 迸る精液が、朱鷺恵さんの中に次々と注がれていく。 「あ、あああ……志貴君の熱いのが……中に……赤ちゃん……出来ちゃうよ……」 朱鷺恵さんは、意識を飛ばしそうになりながら目の前の俺に微笑みかけてくる。 「嬉……しい、志貴君の……」 そう言って、朱鷺恵さんはコトリと首を傾けて眠ってしまった。
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