/シエル


 コンコン。

「先輩〜?」
 俺がノックをすると、案の定そこには先輩がいて。
「遠野君……」
 ドアの隙間から顔を覗かせる先輩。その鼻元に俺はカレーパンを捧げる。
「ほら、これでいいでしょ?」
 そう言うと、戸は静かに開かれ、まいったなといった表情をする先輩がいた。
「やっぱり……遠野君には敵いませんね」

 カレーパンを捧げ物にして、俺はこうして茶道室でお茶を頂くのがほぼ日課となっている。
 今日もご多分に漏れず、そうしていた。けど今日はもう一つ目的があった。
 それは朝のこと。

「先輩、朝どうしたんですか?俺待っていたみたいだけど……」
 実は理由は殆ど分かっているんだけど、敢えて先輩に聞いてみる。
「いや!何でもありませんよ、なんでも!」
 先輩は驚いたように否定するが、明らかに動揺していた。
「ふうん……じゃ、俺はこのまま帰りますよ」
 立ち上がろうとする俺を、先輩の手が止める。
 袖を捕まれて、俺は苦笑する。

「ほら先輩、正直に言わなきゃダメだよ」
 目の前の先輩は、朝から妙にもじもじとしていた。今もこうして正座しながら太股をすりあわせ、何かに耐えるようにしていた。

 敢えて言い表すならば……そう、羞恥に。

「遠野君、私、我慢できません……」
 先輩は俺を見つめる。その瞳は潤み、艶を含んでいた。
「何のこと?」
 しらじらしく言うと、先輩が泣きそうになる。
「もう……遠野君は本当にずるい人ですっ……」
 そろそろかわいそうになったから、俺は先輩に対して畳の上を膝立ちで寄ってあげる。
「ちゃんと、してきてくれた?」
 昨日の約束を確かめるように、俺は先輩のスカートの裾を摘む。
「はい……」
 真っ赤になりながら、先輩は下を向いて頷いた。
「じゃぁ……」
 俺が呟いてそれをめくろうとすると、一瞬先輩の手がそれを止めたが、すぐに思いとどまって手を離した。

「……うん、約束通りだね」
 俺はその眺めに、正直嘆息した。

 先輩は、下着を付けていなかった。
 そしてその股間には、ビィーッと音を立てる卵型の何か。

 昨日、先輩の部屋で見つけてしまったそれを、俺は付けるようにお願いしたのだった。
 先輩が嫌がったから、俺は賭けをした。イカサマなしのポーカー1回勝負。
 結果は……まぁ、こうなってるのだから言うまでもない。

「凄くきれいだよ、先輩……」
 ローターを飲み込んでいやらしく蠢くそれは、とろとろと愛液を垂らして座布団を濡らしていた。
「いやぁっ……言わないでください」
 その言葉責めで、また新たな愛液を垂らす先輩。
「で、何が我慢できないの?」
 先輩からそれが聞きたくて、俺は意地悪いと思いながらも訪ねる。

「……」
 先輩は小声で何か言ったようだったけど
「もっとちゃんと言ってくれなきゃ、頭の悪い後輩だから分かりませんよ」
 俺が返したから、先輩はとうとう陥落した。
「私に……遠野君のを……入れてください」
 その瞬間、愛液に押し流され遂に先輩の中からローターがこぼれて座布団に落ちる。むなしく揺れるその音がダイレクトに聞こえるようになって、俺を興奮させた。

「じゃぁ先輩、そこに四つんばいになって……」
 ふたりの服を乱さない為の最良の方法だ、俺は先輩がひっくり返ってお尻を突き出すと、その中心でヒクヒクと口を開けるその花弁に優しくキスをした。

「ああっ!」
 それだけで、先輩が喘ぎ声を大きく上げる。壁一枚隔てて廊下という背徳感が、先輩を更に興奮させているのだろう。準備はとっくに出来ているようだった。

「先輩、力抜いて……」
 俺は自分のシャフトを取り出してしごくと、先輩の腰にあてがってその花弁に一気に突き刺した。
「あああああっ!!」
 待ちこがれた刺激に先輩が一撃で陥落する。腕の力はもう入らず、肩で己を支える先輩。
 それはまるで俺のモノが先輩を串刺しにしているかのようで。
 一気に動き出すと、先輩は叫びだした。

「いいっ!いいです!!もっとしてください!!」
 むず痒いローターの刺激では達せぬ焦燥感、更にそれで授業を受けるという恥辱感。
 そこから一度に解放されて、俺に貫かれて何度も何度もイカされて、先輩は何度も何度もぎゅうぎゅうと俺を締め付けていた。

「くっ、出すよ!」
 オーバースピードで訪れる快感に、俺は堪らず射精感を得てしまう。
「出してください!私の膣に全部!!」
 先輩がここぞとばかりに更に膣を締め付け、俺を迎え入れてきた。
「先輩!!」

 ビク、ビク、ドクンッ……

「あ……あ……」
 先輩が痙攣するようにして失神する中、俺の先端からは精液が奔流となって先輩の膣を満たす。その奥から抗うかのように潮を噴き出し、先輩の膣は激しい収縮運動を繰り返していた。

 先輩が意識を取り戻す頃、俺は膣からペニスを抜いた。
「あっ……」
 とろりと、精液が垂れて床を濡らす。先輩はそれをポケットから取り出したティッシュで拭くと、俺のは口で綺麗にしてくれた。そうして更に自分のも始末しようとする時、俺は妙案を思いついてしまった。

「待って」
「えっ?」
 先輩の手が止まる。
「そのままで、午後の授業受けてよ」
 俺がにやりとすると、先輩が逆に凍り付く。
「えっ……」
「大丈夫だよ、誰も気付かないって」
 普通に椅子に座っているだけならば、そんなの問題ないはずだ。

「でも!……次、体育……」
 そう言う先輩に対し、余計に俺はにやけてしまう。
「ふうん、可愛い後輩のお願い、聞いてくれないの?」
 寂しそうに言うと、観念した先輩はそのまま立ち上がった。

「分かりました。ブルマの股間が白く濡れても仕方ないです……」
 更に羞恥で愛液を滴らせてしまうであろう自らに苦笑しながら、先輩は体を俺に向けた。
「その代わり、私に王子様のキスをください」
 それが心の拠り所になるかのように求めてきたから、俺は素直にちゅっとしてあげた。

「あとで、そのブルマ見せてあげますね〜、変態の後輩君」
 そう言って、先輩は俺を茶道室から送り出してくれた。
 ブルマ姿の先輩もそれはそれでちょっと、というか物凄く興奮するかもと思う。
 少し期待しながら、俺は午後の授業をのんびりと受けていた。