「ひっ……」

 私は、その感触にビクリとする。
 それは、未知なる物の恐怖。
 若しくは……期待への快感。

「えへへー。志貴のにそっくりでしょ?」
 と、アルクェイドが笑って遠野君にそれを見せつける。

 そこには……アルクェイドの股間に……おちんちんが。
 信じられない。

「うん、ほんとそっくりだな」
 遠野君が同じように笑って、理解できない私に目を向け直す。
「これ、アルクェイドの空想具現化だよ」
 ニコリと当たり前のように笑う遠野君が、私には信じられなかった。
「空想……具現化?」
 聞いたことあったような、無かったような言葉に私は考えを働かせようとして、その思考は停止させられた。

「じゃぁ……」
 と、アルクェイドが私のパンティを掴み、更に横に引きはがしてしまっていた。それは……後ろから。
「ひ!ア、アルクェイド?」
 私は、その行為から予想される事に戦慄する。
「そ、アナルを頂くのよ」
 ねー、と前方の遠野君に呼びかける。
「だって、前だけじゃ物足りなさそうなんだもん、なぁ?」
 と、遠野君がアルクェイドの言葉にあっさりうなずき、促す。
「そんな……!お尻だなんて……!!」
 私は絶句したが、それもすぐに破られた。
「いっくよー。ほら、力抜いてー」
 と、めりめりと、私の菊座をそれが貫いていった。

「ひいっ!ああっ!!」
 私は、恐怖のあまり声を上げようとするが、それは敵わなかった。
 思わず、思わず……
「あら、なんか締まり良いわね。知得留、もしかして使ってる?」
 と、あっさりとアルクェイドに見破られてしまう。
「そ、そんな……コト……無い……はあうっ!」
 口では否定したいのに、最奧に突き上げられ、声が出てしまう。

 お尻は……私はいつも、そこをいじっていた。
 前だけの刺激でも満たされなかった時、私はその禁断の領地に足を踏み入れていたのだ。
 始めての時は指もまともに入らず、そして激しく排してしまっていたのだが、次第にそれが病み付きになっていた。
 今では前同様に一人で慰めるようになり、おまんこの為に使っていたバイブも飲み込むようになっていた……

 それを……それを……遠野君に知られてしまった……

 私は羞恥と絶望とで、蒼くなる。
 なのに、遠野君は笑っている。……どうして?

「なんだ、先生物凄いエッチだな。それなら話は早いや。ほら、アルクェイド」
 遠野君がアルクェイドに軽く目配せする。
「せーの」
 アルクェイドが楽しそうに、声を上げた瞬間だった。

「ああっ!」
 私は前後からの同時の突きに、体を激しく硬直させてしまう。
 一体化したその動きに、一気に陥落してしまう。
 前から、後ろから、全く同じ遠野君のおちんちんが、私を貫いているの……
 そう思った瞬間、あり得ないそのヨロコビに体中が反応していた。
「どう?」
 アルクェイドが陶酔しながら、私に呼びかける。
「イイっ……!」
 ビクビクと前後を強烈に締め付け、私は喘ぎ声を激しく上げていた。

「ふふっ……」
 アルクェイドが背後で可愛く笑う。
「志貴……」
 そうして、遠野君とアルクェイドは私を挟んで口づけを交わした。
 舌を絡めながらも、それが合図かのように同時に私の花弁を、菊座を突き上げる。

「あっ!ああっ!」
 私はその絶妙のリズムに、そぞろに気をやる。
「くうっ……先生の、さっきより締め付けてくるよ。それに、アルクェイドのが当たって気持ちいいな」
 遠野君も、苦笑しながら腰を動かす。
「あっ……志貴……志貴のがお尻の肉越しに当たって……気持ちいいよ」
 アルクェイドもその感触に酔っているようだ。どうやら空想具現化のおちんちんも、同じように女性に快感を与えているらしい。きっと遠野君のおちんちんとクリトリスをイメージして、それを具現化させたのだろう。

 3人はぺちゃんこにされるように密着し、真ん中の私が左右の二人に突き上げられて、みんなで感じまくっていた。

「あっ!」
 私が声を上げれば
「くっ……」
 遠野君も噛むような声を上げ、
「くうん……」
 アルクェイドも優しく啼く。

 誰ともつかぬ声が、それぞれを支配し、困惑させ、陶酔させていった。

 私はもう、その快感に何度もイキまくって、おかしくなっていた。
 最早どっちがどうで、どんな何なのかがワカラナクなり、ただただ突き上げられる行為に
「あっ……!ああっ!!」
 淫らに声を上げ続け、立て続けに高みに登らされるだけだった。

 そうして、いつ終わるとも知れぬ交わりだったが
「ああっ……志貴……私もうイッちゃうよ……!」
 アルクェイドが、止められない、と言った雰囲気で腰を激しく打ち付けながらそう叫ぶ。
 パンパンと、妖しい音が私との間で奏でられ、私の菊座がぎゅうと搾り取る。

「アルクェイド……出せるか?」
 遠野君もそろそろ限界が近いようで、少しうわずった声で訪ねている。
「うん……うん、出せるよ。だから……一緒に……一緒に!」
 アルクェイドは本当にもうダメみたいに絶叫に近い声になっている。
「出すって!?イヤ!」
 私は分からず、叫ぶ。
「大丈夫、俺は中にまたたっぷり出してあげるよ」
 遠野君は笑って言うと、一度ずんと突き上げ、それから高速で前後を始める。

「ああっ!!中は……中は……!」
 ダメ、と言いたいのに、狂ったココロがその言葉を忘れさせていた。代わりに……
「中に、一杯出して!出して、出して!妊娠させて!!」
 私は壊れて、そう叫んでいた。

「あはっ……正直になったね、先生。ほら、ご褒美だよ!」
 と、一際激しく遠野君が突く。

 それに合わせるように、後ろのアルクェイドも激しさを増す。
「あっ!志貴のが激しくて、私もイッちゃう!!」
 膣と直腸の皮越しに、アルクェイドのおちんちんも刺激されたらしく、揃って動いていたそれが狂いだし、私に複雑系の快感を呼び起こしていった。

 その刺激に、最後の私の何かが切れていった。
「ああ!!私も、私も!!」
 目の前の遠野君にぎゅうと抱きつき、私も最後のお願いをする。

「ほら、全員、一緒だ!!イケ、出しちゃえ!!」
 遠野君が合図のようにそう叫ぶと

 ビクン!

 全員が、同時に硬直した。

「うっ……」
 遠野君が、私の最奧に物凄い量の精液を注ぎ込んでいた。
 もう一度私を孕ませようとするその流れが、もう子宮を埋め尽くして直接排卵管まで届きそうだった。
 
「あっ……志貴ぃ……」
 アルクェイドが、そのおちんちんから液体を迸らせる。
 それは先程の二人の結合の証の淫液に、さらにアルクェイドの新たな蜜の混じっていた。
 精液よりも多少さらりとした感覚が、私の直腸目掛けて何度も浴びせられた。

 そうして……私は……
「ああああっ!」
 最後の絶叫と共に大量の潮を吹き、遠野君を……アルクェイドを搾り取っていた。
 ぎゅうと前後を締め付け、二人の樹液を浴びせられ……
「ああああああ!!ああああん……」
 ゆっくりと、気を失っていった……