俺は、その背中に流れる水滴を眺めていた。
琥珀さんのそのしっとりとした肌を、何も摩擦がないようにするり滑り落ちる湯。
そうかと思えば、肩口に、水玉となって存在を示す雫。
何だか、不思議で、綺麗で。
気付いたら、その背中にゆっくりと指を這わせていた。
「んっ……」
触れるか触れないか、そのギリギリのところで指は琥珀さんの背中をなぞる。
「や……くすぐったいです……」
始めは笑って誤魔化そうとした琥珀さんだったが、俺のその動きに次第に何かを感じたのだろうか
「はぁ……」
と、つぶやきにも似た声を出し始める。
俺はその間にも、夢中に琥珀さんの背中をなでさする。
肌は、吸い付くように俺の手に触れ、そして心地よい弾力を返してくる。爪で軽くなぞるように水滴の後を追い、指を這わすと
「ああ……」
琥珀さんが、ぴくりと快感に震える。それにつられ、更に手を動かす。
そして、ふと視線を上げて、そのうなじに目をやる。一気に、誘われるような感覚に捕らわれ、俺は唇を近づけた。
「きゃっ」
それが触れた瞬間、琥珀さんはぴくりと肩を震わせ、思わずといった感じで立ち上がってしまう。
「も……もう、志貴さんったらいけませんよ」
と、逃げるように琥珀さんは俺の前から離れ、湯船の方に行ってしまう。
確かに、いけないかも知れない。
でも、もう限界だった。
俺も、しばらくしてゆっくりと湯船に浸かる。
琥珀さんはそれでも俺から逃げず、すぐ俺の横にいるから……
ゆっくりとその肩を抱き寄せて、唇を奪った。
「……」
琥珀さんは拒もうとはせず、優しく俺を迎え入れる。舌をゆっくりと会わせた唇に触れさせると、琥珀さんの唇がゆっくりと開き、俺を迎え入れた。
「ん……」
二人でぴちゃりぴちゃりと音を立てながら、互いの舌を味わう。俺はさっきまで我慢していた分存分に堪能したいという、はやる気持ちを抑えながらゆっくりと舌を絡め、唾液を琥珀さんの口腔に送り込む。
琥珀さんの腕が俺の頭に回され、優しく撫でる。気持ちよく、そして愛おしくなる。
「あ……」
琥珀さんの舌を吸い、その唾液を貪りながら俺は首筋に指を当てる。そしてそこをいじるようにすると
「あん……」
琥珀さんが舌を交わらせながら、首を僅かに反らせてくぐもった声を上げる。
そして、二人は唇を離した。二人の唾液が離れるのを惜しむようにまだ繋がっていた。
「もう……」
琥珀さんは、少し俯きながら真っ赤になっている。その姿に可愛さを覚えながら、俺は首筋に改めて唇を這わせた。
「あ、っ……」
普段髪に隠れたうなじを、舌で刺激する。すると琥珀さんは
「ん……志貴……さん」
と、くすぐったいのか気持ちいいのか不思議な甘い声で反応をする。
肩に右手を置き、首の後ろに左手を当て、攻め続ける。
その姿は、血を吸う吸血鬼の仕草にも似て。
快感に酔いながら、あいつもそうしていたのか……?
そんな事を一瞬考えてしまう。
やがて、そのまま肩に置いた手をゆっくりと下ろし、湯船に浸かるその琥珀さんの胸に触れる。
「あっ……」
琥珀さんが一瞬体を強ばらせる。が、すぐに触れられている事に悦びを感じてその緊張がほぐれる。
俺は、琥珀さんの右胸をゆっくりと撫でる。湯船の中で柔らかく、ふにふにとした感触。軽く下から持ち上げるようにして味わう。重力を失い、まるでたゆたうようなそれは、また違った感覚だった。
それでも、その中心には存在を示す感触。俺はその先端を掌で撫でるように、ゆっくりと円運動をする。
「あん……」
ふたつの刺激に、琥珀さんが身悶える。
俺は、その先端に指を添える。そこは回りの柔らかさとは違い固くなりつつあり、琥珀さんの感情をはっきりと示していた。優しくふたつの指で擦りつけるようにして、そこを刺激すると
「きゃっ……あん……」
と、琥珀さんが跳ねる。
「気持ちいい、琥珀さん?」
俺は、首筋から唇を離し、指を更にいやらしく擦り会わせる。
「んっ!」
と、俺の頭に置いた手が強く俺を抱き寄せる。その反応が嬉しくて、更に愛撫を続ける。
「はぁ……はぁ……」
胸への軽い刺激だけで、琥珀さんは目がとろりと潤み、夢心地にいるようだ。
「もっと、よくしてあげる」
と、左手も胸に移動させ、やはり胸を優しく揉み出す。
「ああ……」
俺にいじられて、たまらないと行った表情の琥珀さん。普段は俺の前で気丈でも、こういう時には繊細で、可憐で、とても愛らしかった。
俺はかなり力が抜けている琥珀さんを抱え、湯船の縁に載せる。背中が倒れ込まないように左手で支えながら、右手は相変わらず胸を触り続ける。
「あっ……やだ……」
と、琥珀さんは離れていく感覚を惜しむ。
「ゴメンね、こうしないと味わえないから」
俺はそう言うと、その開いた左の乳首に唇を近づける。そのまま、軽く挟むようにして刺激すると
「はぁっ!」
と、琥珀さんがビリビリと痺れた様になる。
そのまま、歯を立てないように甘く噛み、ちうちうと吸うと
「ん……志貴さん、子供みたい……いやぁ」
琥珀さんは吐息をつき、快感に溺れていた。
口に含んだそれは十分に固くなり、舌で転がし吸い味わった。
それから、その頭をゆっくりと下げていき、琥珀さんの閉じた脚の前に持っていく。
琥珀さんはほぼ放心状態で、俺の行動に気付かなかったが、俺がその腿に舌を這わせるとビクリと反応し
「や、志貴さん何やってるんですか」
と、少し驚いた様子を見せる。
「ん〜?気持ちいいでしょ?」
俺はそうして、ゆっくりと愛撫しながら足を開かせようとする。
琥珀さんは一瞬脚を閉じようとする。
が、俺が琥珀さんの膝に指を花が閉じるように置き、ゆっくりとそれを触れるか触れないかのギリギリで開かせる。そうするとくすぐったい事を俺は知っていた。
「きゃっ!」
案の定、琥珀さんはそれに逃れようと脚を動かしてしまう。
その隙に、俺は琥珀さんの脚の間に手を挟み込み、ゆっくりと押し開いていった。
「あっ……」
琥珀さんが気付いた時には既に遅く、俺はその中心を十分に眺めるようにしていた。
「やっ……、恥ずかしい……」
顔を真っ赤にして、手で覆ってしまう。
いつでも初々しいその反応が、琥珀さんを責める時の楽しみであった。だから、俺もそれに導かれるようにして、その中心をじっと眺めてしまう。
そこは、既に十分に潤っていた。
花びらは僅かに開き、その奧からはお湯とは全く違う、透明な蜜が溢れ始めていた。
「琥珀さん、感じてるんだね……こんなに溢れてる」
俺はそう言って、唇を触れる。
「あっ!」
瞬間、琥珀さんがイヤイヤと俺の頭を抑えるようにする。しかし、花びらの奧からは余計に蜜を溢れ出させ、違った反応を示してしまう。
その蜜を舌ですくい取るように舐める。琥珀さんの甘い味が口の中に広がる。
「琥珀さん、こんなにして……お湯の中でも一杯溢れさせてたんでしょ。いやらしいなぁ、そんなの」
と、言葉で軽く責めてあげると、琥珀さんは泣きそうな声で
「もう……どうしてそんなに……」
と、可愛らしく反応する。
日頃と違うこんな姿をさらけ出してくれるのは、俺の前でだけ。
それが嬉しいから、更に優しく愛撫を続けていく。
「あん……」
声に導かれるように、舌を入り口から中に滑らせる。ゆっくりと、その膣壁の感触を確かめるようにしながら、奧を目指す。
「いい……です」
琥珀さんは漸く正直な感想を口にする。陥落寸前のその反応に俺も答え、舌を最奧まで滑らせる。
同時に、右手を優しく花びらに添え、その頂点で息づくルビーのような淫核にやさしく触れる
「ああっ!!」
と、トロトロと泉のように愛液を溢れさせる。それをわざと音を立てて吸い取る。
お湯の湧き出るザァという音と、俺の舌の奏でるぴちゃぴちゃという音だけが、この広い浴室の中に響き渡っている。
そして目の前には、俺の愛撫を受け入れて足を開き、快感に喘いでいる琥珀さんの姿。
たまらない……よりいっそう、大きな音を立ててそれを味わう。
「んんっ!」
と、耳からの刺激にも琥珀さんが反応し始める。俺は指をゆっくりと膣の中に差し入れ、舌でクリトリスに刺激を加える。
「や……だめ、だめ……!」
と、琥珀さんが嬌声をあげ、脚を震わせる。
「琥珀さん、自分の気持ちを開放して……」
と、左手の指の腹でクリトリスを優しくこね、舌を花びらにあてがい、指を鍵状にして膣の上側、俗に言うスポットを擦るように刺激する。すると
「ああっ!志貴さん!!」
琥珀さんが遂に一際大きい声を上げ、体を大きく反らせる。
と、指に奧からぴゅっ、という反応。そして口元にかかる無味無臭の液体。
「あっ……あっ……」
と、琥珀さんが脱力して喘ぐたびにぴゅ、ぴゅと潮を吹く。
それを口で受け止めて、琥珀さんに愛おしさを溢れさせる。
暫くすると、くったりと琥珀さんが力が抜けたようになる。俺は体を上げ、倒れないように支えてあげる。
「ん……」
琥珀さんが閉ざしていた瞳をゆっくりと開け、薄目になる。
「琥珀さん、イッちゃった?」
俺は嬉しそうに訪ねる。
「本当、いつも感じやすいよね」
「……」
琥珀さんは、恥ずかしさに真っ赤になる。それが可愛くて、唇を合わせる。軽く舌を絡ませると、それを離す。
「琥珀さん……いい?」
と、俺もそろそろ我慢がきかなくなった。その想いを素直に伝える。
「はい……」
琥珀さんはまだぼうっとしながらも、素直に頷いてくれる。
無理はさせないように、ゆっくりと体を起こす。
「じゃぁ……」
体勢をどうしようか、と思う。風呂の縁に座らせると少し位置が低く動きにくい。かといって冷たい床に横たえるのなどもっての他だ。となると……
「琥珀さん……後ろを向いて縁に手を添えて……」
俺は琥珀さんにそう促す。
バックから。
それが最良の選択のように思えたからだ。
お尻を上げさせて貫く、そのイメージは俺のペニスを膨張させる。
が……
「イヤ……」
琥珀さんが拒む。
「えっ……?」
俺は訳が分からず、少し慌てる。
「思い出……」
琥珀さんは、まだはっきりしない頭で言葉を紡ぎ出すようにしている。
「思い出にしたいから、志貴さんの顔が見たいです……」
「琥珀さん……」
そうだ。
思い出なのに互いの顔が見えないような交わりは、今は絶対に嫌だった。そんな浅はかな自分に僅かながら罪悪感を抱く。
「ごめん琥珀さん、考えもなしに……」
素直に謝罪し、抱きしめる。
でも、どうしようか……と思ったが、1つの方法を忘れていた。
「琥珀さん、動かすよ」
と、抱きしめた体を、そのままずらすようにして……二人は湯船の中に入った。
「あっ……」
その行動は僅かに意外だったらしく、琥珀さんは一瞬声を上げる。
「そんな……お風呂の中でなんて……」
いけないです、と続けたいだろうが俺は唇で塞ぎ、言葉を言わせない。
「大丈夫……何も考えないで」
と、俺は湯船の中で脚を投げ出すようにする。なるべく低い格好で、琥珀さんを受け入れやすい様にする。
そして、琥珀さんの腰に手を回すと、その開いた足の中心……俺のペニスの真上に、琥珀さんの淫唇が来るように位置づけた。体は湯の中もあっていつも以上に軽く、綿を掴むようにゆっくりと動かしていった。
「あ……」
琥珀さんが、下を見下ろすようにする。ゆらゆらと水面が揺れ、そこは見えないが、ゆっくりと自分のそこにペニスが触れる感触を感じているようだった。
「いくよ……」
入り口にあてがいそこを確認すると、俺はゆっくりと琥珀さんの腰を下げていった。
「あっ……」
快感に、琥珀さんの顔が歪む。
するり、と優しく包まれるように俺自身が迎え入れられる。
そして湯の中で、ゆっくりとそれが飲み込まれていく。
「……くう」
何時挿入しても感度の凄い琥珀さんの膣に、思わずうめき声を上げてしまう。
入り口が優しく包み込み、そして膣壁全体が蠢いて、俺を快感に誘う。くにくにと、襞が俺のシャフトから亀頭、傘の部分までをもこそげ取るようにして刺激し続けてくる。
「ん……志貴さんが、いっぱい……」
琥珀さんはそれを無意識のうちに行っている。だからこうして反応よく俺を受け入れて、快感に意識をやりそうになっているのだ。
「ああ、全部入ったよ」
そう言うと、更に感じたのか、ぎゅう、と締め付けがきつくなる。
「何時挿れても、琥珀さんの中は凄いな……」
このままいると、何もしないで発射してしまう。俺は琥珀さんの膣に挿れた瞬間からタイムリミットを突きつけられているのだ。
それが切れてしまう前に、琥珀さんにもっと気持ちよくなって貰いたい。
そうして、俺はゆっくりと運動を始める。
お湯の中だから、普段のように激しい運動は利かない。逆に、それだからこそ出来る楽しみ方もある。
最初はゆっくりと円を描くように、たゆたうお湯に流れを任せて動く。
「んっ……んっ……」
琥珀さんは、その優しい運動に溶けそうな声を出して悦ぶ。感じながらも俺を抱きしめ、唇を寄せてくる。
「ふっ……ん」
無心に唇を吸い舌を絡めながら、互いの腰の動きだけは止まらない。ふたりで円を描き、その軌道はバラバラのようで、互いが気持ちよくなっれる最良の動き。互いが互いの全体を刺激するような、息のあった動きだった。
そうして、少しずつ上下の運動も混ぜていく。一度支える体を持ち上げ、入り口近くまで抜きながら、腰を落とさせて奧を衝く。子宮口にこつんと先端が到達する感覚。
「ああっ!」
そのたった一度目で、琥珀さんは十分に達してしまう。ぎゅうと膣が収縮し、泉の奧からは更に熱い愛液が、俺のペニスに染み渡る。
そのまま、続けざまに休ませずに上下運動を続けていくと
「あっ!あっ!ああっ!!」
続けざまに琥珀さんが啼き、体を大きく反らせて快感に溺れていく。目の前でぴくぴくと震える体。俺の目の前にはそのふたつの乳首が、ぴんと張り立っているのが映る。
それを銜え、優しく舐め、そしてキュッと吸い付ける。
「ああ!志貴さん……ダメ……です……!」
琥珀さんは何度も何度も飛ばされて、既に意識を失いかけている。構わずそれを繰り返してあげると、一段と大きい波が押し寄せているのが分かった。
「う……ああ……」
琥珀さんの膣が気持ちよくて、俺もそれに溺れる。全部を琥珀さんに搾り取られてもいい、そんな事を考える事を許す暇もない程に俺自身を締め付け、まとわりつき、吸い取る。
互いが壊れながら、愛の奏でる旋律はいっそう激しさを増す。
もう死んでも、この動きだけはやめたくない。そんな狂った感覚が押し寄せる。
やがて、先に耐えられなくなったのは、琥珀さんだった。既に十分に耐えてなかったのだが、更に深い、遠い、キモチイイ所に行ってしまいそうになっている。
「あああっ!!い……く……!」
普段控えめの琥珀さんにしては、意外な言葉。いつも以上に優しく満たしてあげただけあって、そんな反応を返してくれた琥珀さんをさらに愛おしく感じる。
「琥珀さん、いくんだね?」
俺もきついながら、我慢して声を出し琥珀さんに訪ねるが、琥珀さんの方はもう言葉を返す余裕も無い。
コクコクと、言葉にならない喘ぎを上げながら、僅かに首だけを上下して伝える。
それは、琥珀さんの膣にも表現として現れていた。先程までのゆるゆるとした締め付けとは違い、ぎゅうっと、強烈に締め付ける膣壁の動き。自分の限界に合わせ、相手の全てを搾り取ろうとするその本能のなせる業。
僅か、我慢しようと試みるが、それは俺の限界をも簡単に近づけさせ、その抵抗を一瞬の内に奪っていった。
「わかった……俺も……出すよ」
「……!!」
答えない代わりに、琥珀さんは俺を力一杯抱きしめる。俺もその体を抱きかえしながら、最後に向かって一気に邁進する。
がくがくと腰を揺らし、先程までの優しい動きではなくて野性的なそれにする。
「あっ、ああっ!」
琥珀さんが、弓のように体を反らす。
同時に、脚を腰に強く巻き付け、離れまいとする。
「ああああ、きてー!」
背中が折れるほどに反らして、琥珀さんが叫ぶ。
同時に、琥珀さんの膣が収縮する。最大級の激震に琥珀さんが我を失うと同時に、膣が最後の刺激を俺に与える。
それが、俺の最後の一線をぶち切った。
ドクドク!ドクン!!ビクン!!
俺は、琥珀の中に今までに溜め込んでいた全ての精液を吐き出した。
それは、新たな強烈な波となって琥珀さんを襲った。子宮口に直撃させながら、ビクビクと琥珀さんの収縮に合わせて全てを膣に送り込む。
「あ……ああ……っ!」
と、気をやりながら琥珀さんが喘ぐ。最後に、俺は精液を吐き出すペニスを一度大きく最奧に、まるで子宮を突き破るように突き上げた。
「あああああああああーーーーーーーっ!!」
それで、事切れた。
琥珀さんは俺の放出を受け、ぐったりと崩れるようにして俺に倒れかかった。
琥珀さんの膣は、それでもなお蠕動運動を止めようとしない。最後の一滴まで残すものかと、湯に溶け出そうとする精液をも全て取り込むように中に搾り取るような動き。
俺もまだ、止まらない。この時のためにどれ程何処に貯めたというのか、俺の精液は次から次へと奔流となって溢れ出していた。体中の水分が、全て精液となって注がれてしまうのかと思う程に出す。
やがて、永遠とも思えたその放出は収まり、俺は息を吐き出した。
「はぁ……」
今までで一度も感じた事のない程、物凄い充足感。
セックスの数でなくその内容で、全てを満たし尽くしてくれていた。
気付けば、俺にもたれた琥珀さんは目を瞑り、意識を落としていた。
すうすうと、呼吸音。
淫靡な交わりの後にもかかわらず、その寝顔は少女そのものだ。
「琥珀さん……愛してます……」
俺はそっと、その体を抱きしめた。
深く、深く、愛する人の全てを受け止め。
揺れるお湯の中、ふたり何時までも抱き合っていた。
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