「まさか……舐めるの?」
 遠坂は俺の先端を指差して恐る恐る尋ねている。
「ええ――こうすればシロウは喜びますから」
 そうやってセイバーは応えると、僅かに間をおいて、
「凛は経験ありませんか?」
 ニヤリと、確信めいた様子で尋ねていた。
「え……? あ、あははは……」
 しまったといった顔をするも、笑ってそれを誤魔化そうとする遠坂に、セイバーはイタズラっぽく微笑む。
 遠坂は今まで俺のペニスを舐めてくれたことはなかった。別にイヤというわけじゃないだろうけど、強要するのも何か違うと思って今までしなかっただけであって。
 その点知識があったセイバーは自らそうやってくれたから――などど、始めてそうしてくれた時の感動と興奮をちょっとだけ思い出す。
「では、見ていてください。これが――」
「っ――」
 と言って、ちゅっと俺の亀頭へキスをし、それから舌を這わせ始めた。
「ふうっ……いつもより興奮してますね、シロウ?」
「かもな……」
 大きさと熱さを確かめるようにくまなく唾液をまぶされると、流石にその事実は否定できない。
「や、すご――」
 そして遠坂は、目の前で初めて見るフェラチオに少なからず驚いている様子だった。
「ふ、始めはこうやって、次は――」
 と、まるで俺のペニスで教えるように、セイバーは今度は一気に口の中へ呑み込んでいた。
「ああ……」
 ずるうっと熱い中へ引き込まれる感覚。交わるのとはまた違う感覚に俺は溜息を漏らすと、繰り返し俺の下腹部で上下するセイバーの頭を撫でた。
「ふふ……ふうっ……」
 窄まった口内でセイバーの舌が踊る。幹に絡みつくと、すぐに傘をなぞり、亀頭の先端をつつき、それを何度も何度も往復させていく。
「セイバー、もっと……」
 俺はまだその見た目と行為のギャップに慣れておらず、清楚の象徴にも思えるセイバーがこうやっていきり立ったモノに舌を這わせるのに、普段とは違う興奮を感じる。だからもっとそうして欲しくて、つい願ってしまう。が、
「ふふふ……」
 セイバーはいやらしげに唇を亀頭にあてがうと、最後にちろっと亀頭を舌でなぞってから離れてしまった。
「あ……」
 途中で止められてかなり切なくなっている俺を見る、その目があまりにもいやらしい。
「ダメですよシロウ、凛にもさせてあげなくては」
 俺の行為をたしなめると、セイバーは脚の間からするりと抜けた。
「凛、どうぞ」
「え、わたし……?」
 未だドギマギしている遠坂が焦ったように反応すると、僅かに逡巡して――どうやら腹を決めたらしかった。
「……ええい」
 自分だけ出来ないってのが悔しいのだろう。遠坂は何かを振り切ると俺の前にやって来ると屈み、顔を近付けていく。
「んっ……」
 幹を握られて少しだけ反応すると、遠坂はおっかなびっくりと言った様子で一瞬顔を遠ざけたが、
「は、あ……っ」
 やがて、その唇から真っ赤な舌をのぞかせて、俺の亀頭へ触れていた。
「あ……なんか、変な感触……」
 チロリと舐めては引き、また近付いてはやめる。そのかえって中途半端な刺激が脳幹を刺激する。
「くっ、遠坂……」
 俺は腰を押しつけたい衝動を堪えてあえて遠坂がするままにさせていたが、そんな様子を見ていたセイバーが助け船を出してくれた。
「ほら凛、シロウが可哀想ですよ。もっと奥まで」
「ん……」
 そうやって言われて、初めて遠坂は俺が我慢してると悟ったらしい。か、それでも一瞬躊躇いを見せる。しかし、
「ん、んんっ……」
「――んっ」
 そこでようやく口を開けると、意を決したように俺を口内まで呑み込んだ。
「んっ!」
 ちょっと奥までそうしすぎたのか、遠坂は顔を歪めたが、負けん気の強さからか吐き出そうとはせず、それでも懸命に俺を銜える。
 その内部はセイバーと同じくらい熱く、しかしたどたどしい様子がかえって新鮮な悦びとなって俺を襲う。
「ふうっ……んっ……」
 少しずつ上下を始めた動きに従って、遠坂の舌が俺の裏をこすりあげる。
「んっ……いいぞ、遠坂。もっと舌を……」
 俺はその行為に更なる欲望を覚えると、より新たな快感を求めた。
「んっ……んんん……」
 慣れないまま、それでも懸命に奉仕してくれる遠坂が健気に映るから不思議に思う。そんな様子を始めはただじっと眺めていたセイバーが、
「では……わたしも」
 と、再び俺の側までやってくると、今度は俺の陰嚢へと舌を這わせた。
「くっ――!」
 流石に二人同時の愛撫はキツイ。
「ふぁ……」
 幹をねぶるように段々と要領を掴んできた遠坂と、
「んっ……ここも、かわいい」
 片側を口に含み、睾丸を転がすような愛撫をしてくれるセイバー。
 あまりにも衝撃的な行為に、先程の未達感も相まってか、あっさりと屈してしまいそうになる。
「んっ……!」
 一瞬、亀頭がぴくんと膨らんだそれに遠坂が反応するが、
「ごめ……出……っ!」
「――!」
 顔を離す暇も与えられず、俺はしたたかに遠坂の口内で精液を発射してしまっていた。
「んんんっ!?」
 最初の一撃は、恐らく喉の奥へと打ち付けてしまったのだろう、遠坂がさすがにそれには驚いて口を離してしまう。と、
 ビュッ、ビュッ……
 と、天を向いていた俺のペニスは、それから何度も鈴口から飛沫を発射してしまっていた。
「きゃっ!」
「ああ……」
 それを目の前に受け、遠坂の顔が白濁で汚れる。と、セイバーが自分もとばかりに顔を上げると、口を開けて俺の飛沫の残りを舌に、顔に受け止めていた。
「うっ……」
 そうやって顔にかけてしまうとは思わなかったので、その様子に俺は酷く興奮を繰り返し、思わず目の前にあった二つの顔目掛けて大量の精液を浴びせかけてしまっていた。
 やばい――その快感は征服欲にも似たもので、俺は二人の少女を同時に汚してしまう快楽に溺れて――ようやく射精を終えていた。
「ううっ……」
 顔中をドロドロにされてしまい、遠坂が非難の目つきを向ける。その口は閉じたままで、俺の放った精液を受け止めてどうすることも出来ないようだ。だがその鼻先や顎にかかった精液の淫靡さといったらたまらなく、まったく俺には反省を促さない。
「ごめん……つい」
 暴発した事への謝罪は口だけに。それをすぐに分かった遠坂はぷいと横を向く。と、
「んっ……」
 コクン――と、その視線の先でセイバーは俺から受け取ったそれを嬉しそうに嚥下していた。
「――ふふふ。すごく……今日も濃い味ですね」
 セイバーは俺の方を見てそんなことを言うと、余韻を味わうような瞳に満足げな色を写し出し、淫靡に微笑んでいた。
「……」
 半分テレテレになりながらも、そういわれると何だか出した甲斐があった……と思う目の前で、
「……」
 遠坂はそれに言葉を発せないまま、相変わらず精液を含んだままでいる。それにセイバーがふと気付いたらしく、
「飲んであげましょう。その方が殿方は喜びますよ」
 なんて、それこそこっちが震えるような事を言ってくれた。
「……ん、ん――」
 と、じっとセイバーが見つめる前で遠坂が困っていたが――やがて対抗心からだろう、遠坂はぐっと大げさに喉を動かすと、俺の放った精液を飲んで、それからうえーっといった顔をした。
「うう――喉に引っかかってるみたい……それに、変な味……」
 そうやって首筋をかきむしるような動作をする遠坂を前にして、むしろむず痒さにこっちがどうにかなりそうだった。飲んでくれた事への達成感――それが当然の如くある訳で、
「ふふふ……その内慣れますよ」
「そう……?」
「ええ、だってシロウの精液ですから。わたしはこの味、嫌いではありません」
 更に追い打ちをかけるようにセイバーが言うから、たまったもんじゃない。
「それに――ほら、感じませんか? シロウの魔力」
「あ……本当。口からでも貰えるのね……」
 二人は精液に含まれていた魔力を自らの体内に感じたらしい。実はそれは俺も知らなかった。セイバーのフェラチオにはそういう意味があったのか――一人俺が納得していたら、
「はい。ですが、本当はわたしも理性の殻を取り去り、そして胎内で受け止めた方が確実です」
「……そうなんだ」
 胎内、というワードを聞いた瞬間、ちょっとだけ震えてしまった。
「これだと少し物足りないですね……ですから、凛。失礼して……」
 と、セイバーは突然何を思ったか遠坂の顔に自分のそれを寄せ……
「え、何? きゃっ!」
「ふ、んっ……」
 と、顔にぶちまけられていた残滓にそっと舌を這わせていた。
「や、セイバー、くすぐったい……!」
「ごめんなさい、凛。ですが勿体ないので……」
 チロチロと可愛らしく顔を舐め、そこに残った精液をひとつひとつ、垂れかかった僅かな分までも集めると、それをこくっと呑み込む。
「ああ――おいしい」
 遠坂のそれを全て集め終えても尚セイバーは物惜しげにすると、今度は自分の顔にかかっていたそれさえも指で集めて口に含み始める。
 可憐でほっそりとした指先に拭われる俺の精液――それは、あまりにいやらしい光景で、目の前で見てる俺が思わず息をのむ程。
 そして、
「凛もどうぞ……」
 セイバーは何かを思いついたらしく、その中のひとつを指に乗せると、ついと目の前の遠坂に差し出していた。
「ん――」
 一瞬遠坂は困った顔をして、セイバーが伸ばした指先をじっと眺めていたが、やがて……
「……」
 チュ……チュ
 音を立てて、そのセイバーの人差し指に吸い付いていた。
「あ……」
 やっぱりまだ慣れぬか、その味にしかめっ面の遠坂だったが、むしろセイバーの指に吸い付くのが楽しかったらしい。
「凛、やめてください……ふふふ」
「やめないもんね〜」
 クスクスと笑って嫌がるセイバーをよそに、遠坂はじゃれついている。
 ――で、それを見せられてる俺はと言うと、どちらかと言えば蚊帳の外。
 だが、目の前で繰り広げられてるそれに、嫉妬半分興奮半分。
「おーい……」
「あ、衛宮君いたの?」
 ……と、そこで調子をようやく取り戻していた遠坂に言われると、余計寂しくなった。
「ふふふ……」
 そんな遣り取りを見て、指を差し出したままだったセイバーはついと寄ってくると、
「ここ、まだ残ってますね……」
「う、あっ……」
 ちゅう、ともう一度ペニスに顔を寄せたセイバーが、更なる残滓を舐め取っていた。それはたった今達したばかりだというのに、もう元気になりつつある。
「じゃあセイバー……お返しだから、こっち向いて」
 と俺は胡座から仰向けに寝転がると、セイバーの腰をこちらに向けるように指示した。
 ――遠坂が俺のことそうするなら、俺だってセイバーから可愛がってやる。
 それはちょっとした反抗心な訳だが、そんな些細なことでムキになっている俺がバカみたいだ。でも、まずは今奉仕してくれているセイバーにしてやりたかったから。
「はい……」
 と、セイバーは素直に従ってくれて、俺を跨ぐような格好になる。目の前にはショーツに隠されたセイバーの大事なところ。先程の愛撫で一度達しているだけに、そこはぐっしょりと濡れて、花びらを中心に大きなシミになっていた。
「んっ……」
 セイバーがペニスへの愛撫を再開すると共に、俺もセイバーへの奉仕を始める。この体勢だとショーツは脱がせづらいから、クロッチだけを横にずらして、既に淫靡に開いていた入り口に指を這わすと、そこはあっさりと俺の指を呑み込んだ。
「はあっ……!」
 ぐちゅりと埋められた指からの刺激に、セイバーはペニスから顔を離し喘ぐ。それがあまりに可愛かったから、俺は指をねじるようにしてそこを責めてあげ、更に顔を近付けて開いた花弁を舌でなぞった。
「ああっ! ダメ……シロウ、これでは……」
「いいのいいの、さっきまでずっとして貰ってたから」
「ふああっ、ああああっ!」
 ぷくっと膨れていたクリトリスにキスをすると、最早愛撫もままならなくなったセイバーはガクリと俺の上に落ちてくる。それで口いっぱいに広がった愛液を啜りながら、更に二本の指でグチャグチャになるまでちょっと激しくかき回してやる。
「ふああああっ! シロウ、もうっ――」
 切なそうな声と一緒に、それでも懸命に俺の幹をこするのをやめないセイバー。そんな姿に愛おしさを覚えた俺は、そろそろ我慢の限界が来ていた。
「セイバー……いいかい?」
「あ……」
 俺は体を起こすとセイバーの下を抜け、いきり立ったペニスを示して尋ねた。
 入れたい。
 セイバーの膣に放出したい。
 それは男の性であり、欲求。
「は、い……」
 それを感じ取ったのか、更に花弁を潤わせたセイバーが四つんばいになった。
 と、そこで遠坂と目があった。
 ――期待している目。
 これから俺達が行おうとしていることを見守ってしまうという微かな期待感。
 じっと何も言わず、しかし全く目を反らそうとはしない素振り。
 好きな女の子がいる前で別の女の子を抱く――その意識は俺を興奮に導いて。
 ――見てろ遠坂。お前が悪いんだからな?
 罪悪感など今はちっとも考えず、俺はセイバーにしてやることにした。
「邪魔だから脱がすね」
 俺はショーツに手をかけると、今度はするっと簡単に脱がし、片足を上げてくれたセイバーから抜き、わざと足首に引っかけたままにした――その方が何となく興奮するから。
「あっ――」
 セイバーが期待のこもった瞳で俺を見つめる。それに応えるべく俺はぐっとセイバーの腰を掴むと花びらにペニスをあてがい、
「いくよ……」
「あ、あああああ――っ」
 ゆっくりと感触を味わうように沈めていった。
 その入っていく瞬間の感覚が素晴らしい。セイバーもその瞬間がたまらないと言ったけど、それは男の俺も同じだ。
「あ……シロウが深い……それに熱い……」
「セイバーの膣も、とろけそうだよ……」
「はあっ! あああんんっ!」
 俺は、そのままでいるとどうにかなりそうなセイバーの膣に軽く感動を覚えると、早速ピストン運動を開始した。
「あっ、あっ、ああっ、あああん!」
 リズミカルにセイバーの膣を貫いてやると、呼応するが如く可愛い声でセイバーが啼き続ける。
「くうっ……」
 いつもよりきつい。幾重にも連なった襞を前後する感覚はいつにも増して俺を喜ばそうと締め上げてくる。
 それは遠坂が見てるからか――そう考えた俺は、わざと激しくセイバーの膣へペニスを沈ませた。
「あ! あ、あ、あ!」
 短い喘ぎに合わせて、パンパンと音を立てる二人の結合部はじゅくじゅくと溢れかえった蜜で濡れまくっている。絡みつく襞と愛液と俺の先走りとが相まった重奏は、卑猥な音で俺をサディスティックな感情に引き立てる。
「ダメ、シロウっ! そ、んな、激しい……っ!」
 ぎゅうぎゅうと締め付け、セイバーは早くも軽く達している様子。更に手加減無しで突いてあげると、
「あああっ!」
 ぴいんと背筋を伸ばしたと思ったら、手で支えられなくなったのか肘からがくっと崩れる。
「あ、あ、あ、あ……っ! ダ、メ……」
 途切れ途切れ、呼吸もままならないままに髪を振り乱しながら、それでも俺をくわえ込む膣はまったく離れようとはしない。
 後ろからこうやって貫かれるのが好き――これも経験から得られたセイバーの性癖。俺は前のめりになると、セイバーの背中にぐっとのしかかって更に深く繋がる。
「ああああっ!」
 苦しそうに俺の下でぺちゃんこになりそうなセイバー。そのあまりに小さな体を犯している現実が、俺をも高めていく。
「セイバー、体勢変えるよ……」
「ふぁ……! やっ――!」
 と、俺はそんなセイバーの腰を繋がったままひょいと掴むと、布団に寝転がる様に倒れて、側方後位から貫く体位に切り替えた。
「ほら、こうすると――分かるだろ、セイバー?」
 俺が意識をそっちに向けさせるまでもなく、セイバーは羞恥に震えていやいやと首を振っていた。
「や――ダメ、シロウぉ! 凛が、凛が見てる――!」
 ――そう、俺達が繋がっている部分は、きっと前にいる遠坂には丸見えだ。
 遠坂の目の前では、俺のグロテスクなペニスが、セイバーの小さな股間を何度も激しく蜜を滴らせながら串刺しにしている様子が広がっているに違いない。
「や――ダメ――!」
「ダメじゃないって。三人でしてるんだから、当たり前だろ?」
「ですが――はああっ!」
 俺はようやく主導権を握れたと喜びを覚えながら、尚もセイバーを責める。
「あっ! は! やあっ!」
 そして更に脇の下から伸ばした手で、セイバーの嬉しいくらいに敏感な乳首をこねると、膣の狭さがまた一段と強くなった。
「シロウ、いじらないで……ああっ!」
 後ろから覗くと、遠坂の視線から逃れようと、そして快感から開けてられないと必死に目を閉じているセイバーがいる。
 そしてその先には、思惑通りの遠坂が。
 視線はただ一点、俺達の結合部を凝視して、その瞳は陶酔して既にとろんといる。更に耳では卑猥な音を立てるのを聞いて、まるで自分がそうされているように、遠坂は合わせた腿をもじもじと擦らせながら、あまりにもリアルなセックスに見とれていた。
「あ、あ、ああっ! シロウ、も、う……ダメえっ!」
 ぎゅうっーと、セイバーが一気に叩き付けられる快感に我を失って叫んだ。羞恥よりも快感に負けたとばかりのその膣がきつすぎて、俺ももう少し頑張るつもりだったが、セイバーの絶頂と共に射精したいという欲求が勝った。
「はあっ! ああああああっ!!」
「――!」
 ドクドクドクッ――!
 背後からかつて無い体位で貫かれ、絶頂に全身を弓なりにするセイバーの胎内へ、俺はありったけの精液を叩き付けるつもりで射精した。
「あ……あ……」
 息が詰まり、言葉を失っているセイバー目掛けて何度も魔力の塊であるそれを放出すると、たまらない快感にぐうっと意識が白む。
 ――はっ。
 だが、ぐっと堪えてセイバーの激しい収縮を堪能すると、ご褒美とばかりに更にその小さな体にたっぷりと射精する。そして、膣が精液で溺れてしまうんじゃないかって思う程出し切ったところで、俺はようやくセイバーの身体を離していた。
「はあ、はあ……っ」
 遠いところに行ったままなかなか帰ってこないセイバーのそんな紅潮したお尻の間から、
 ……ゴポッ
 呼吸に合わせて収縮している膣圧で中から押し出された精液が顔を覗かせ、太腿を伝ってシーツに零れ落ちる様は、あまりにも淫靡すぎた。
「は、あ……熱いっ……」
 言葉通りの熱い溜息と共に、セイバーは意識を回復させて全身で荒い呼吸を繰り返す。
「沢山出たんですね……わたしの膣に……」
 その溢れる魔力を感じたセイバーが力無く、しかし喜びに満ちた声で呟くのを見ると、俺の心も愛しさに溢れていた。一度離した身体をきゅっと後ろから抱きしめ、しばらく余韻を味わった。
 しばらくすると、ようやくセイバーがのろのろと身体を動かし始めたから、俺は抱擁から解放してやる。
 体を起こしたセイバーは俺のこと愛しそうに見つめる。その表情はかなり俺を揺さぶって、今したばかりだって言うのに更にセイバーを抱きたくなってしまう。
「シロウ――」
 セイバーもそうなのか。いつもは一度じゃ足りないと何度も交わっている俺達はそれが当然だと確認し合っている。が――
「士郎――」
 と、それを遮る声はすっかり意識の外にある場所から上がった。








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