乱暴している訳じゃないけれど、あまりに性行為とはかけ離れた姿のアルクェイドを貫いているという事実は、俺の中の加虐心を燃えたぎらせてしまう。
「んっ……イヤぁっ……!」
アルクェイドはその快感に飲まれまいと、必死に抵抗しているようだった。
「こんなの……おかしいん……だからっ……」
焦点が定まらなくなってきているその瞳の色は、見つめるだけで魅了されてしまいそうな朱。うっすらと涙が浮かび、潤むその瞳を見て更に欲情を駆り立てられる。
「あ……いい……ぜ、アルクェ……イド」
俺はおかしいくらいの気持ちよさにまたも達しそうになり、挿入のピッチを緩める。そうして、改めてアルクェイドの膣を感じてみる。
姿は子供だというのに、その中の蠢きはいつものそれだった。
いや、膣が狭く浅い分、もっとヤバイ感触だ。
全体は常に達してしまっているかのように、俺を搾り取ろうとする強烈な刺激。そして、進むとすぐに届いてしまう最奧。そのいつもと違う狭さが、俺にとっては拷問にも等しい。だからいつもよりもたないで、こうして止まってしまうのだ。
「あ……」
緩められ、どうして……という顔をするアルクェイド。
ふと、自分だけの動きとは違う腰の動き。
気付けば、アルクェイドが自ら快感を得ようと腰を揺すっているのが見えた。
「あっ……」
その自分の無意識からの行動に、アルクェイドは羞恥のあまり紅潮する。
「ち、違うよ……」
アルクェイドは必死に抗弁する。その言葉とは裏腹に更に奧が俺を締め付ける。
「わ、たし、こんなの望んでないんだか……らっ!」
キモチイイ、という顔をしながらそんな事言われては、俺に全く通用しない。
少しずつ、体と心の一致がしてきたようだ。
女としての本能によるその動き。夢の中の少女はそれを忘れてはいなかったのだ。
俺は腰を少し引くと、入り口近くに笠の部分をあてがう。そこだけで軽く前後してやると、薄めの花びらがめくれ上がるようにして、外側に花開く。最初見たそれとはうって変わり、未成熟ながらも男を迎え入れる器官としての淫靡さを露わにしていた。
「あっ……!いやっ……!!」
小刻みな動きによる新たな刺激に、アルクェイドはイヤイヤとかぶりを振る。普段快感に酔いしれている時は俺に気持ちよさを伝えるその動きが、小さくなった今は本当に「やめて!やめて!」と叫んでしまいそうな仕草に見える。
「や……おかしく……なっちゃう!」
アルクェイドは必死に理性でいつもの快感に耐えようとする。
そうして俺の体に伸びてきた腕は、決して俺の胸を押し、離そうとしているわけではない。俺の背中に腕を回してしがみつき、ぎゅうと引き寄せようとしているのだ。快感におかしくなり、強く抱きしめる事でそれから逃れたいとするように。
素直にそれに応じるようにしてやる。目の前に今もまだ僅かに困惑の表情を残して快楽に揺られる少女の顔。
抱きしめると俺の胸の下にアルクェイドの頭が来る。改めて体格差を感じて、押しつぶしてしまうのではないか、そう思えてしまう少女を抱くぞくりとする背徳感。それが新たな引き金となった。
密着する格好となり、激しい動きは出来なくなる。それでも腰を揺らし、少しでも違う場所にその先端を擦りつけるようにする。
「あはっ!そこ……だめぇっ!!」
膣内の上部、もっとも感じる部分を見つけ、そこに断続的に刺激を与え続ける。
アルクェイドがダメと言ったら、そこは感じる場所なのだ。いつもそうして新しいスポットを開発し、あいつを悦ばせ、飛ばしている。
だから夢の中でも一緒。飛ばしてやろう。
「きゃうっ……ああん!」
訪れた言い得ぬ刺激に、アルクェイドは跳ねるような声で応じる。俺はそれを受け、いじらしいほど何度も、そこを狙って腰を動かしてやる。
「アルクェイド……どうだ」
俺も気をやりそうになりながら、覚えかけてきた快感を受け入れようとするアルクェイドのために、精一杯の動きを加えてやる。
「あっ!ああ!いい!!」
回した手が俺の背中から離れ、ぎゅっと目を瞑りシーツを掴み直すと、ビクビクと跳ねるように体がベッドの上で動き出す。それは美しく、淫靡な舞だった。
そして……
「志貴!志貴ぃ!」
アルクェイドが遂にたまりかねたように俺の名を呼ぶ。それは最早嫌がっている声色ではない。
感じてきているのだ
愛する男にこんな姿のまま、薄く花開くもないその中心を思い切り差し貫かれ、そのペニスで膣を蹂躙され、刺激を与え続けられて……
女である悦びを、幼すぎる少女の姿で、夢の中で、得ようとしている。
そして俺を、セックスを望んできているのだ。
それは俺の中で言い得ない喜びとなった。
と、同時に……
不思議な感覚が、俺を襲っていた。
「アルクェイド……」
俺は腰の動きを緩め、目の前の少女に呼びかける。
「あっ!ああっ……」
快感の渦からようやく開放されて、アルクェイドは薄目を開ける。もうそこには先程までの困惑の色はなく、いつも俺に抱かれている時に見られる、快感に酔いしれた表情が浮かんでいた。
「どうだ、キモチイイかい……?」
俺は改めて訪ねる。
一瞬、アルクェイドは体を強ばらせる。
だが……顔を紅潮させると
「……うん……キモチイイよ……志貴……」
遂に潤んだ目で、そう訴える。
心を開放し、素直に俺を受け入れる事を認めた。
「だから……もっと気持ちよくして……」
改めて腕を伸ばし、ぎゅうっと俺を抱きしめてくる。
しかし、その時。
「……」
俺の中の不思議な感覚、言い得ない気持ちが最高潮に達した。
その瞬間、俺はその細い腕の絡まりを解くと、ぬるりとペニスをアルクェイドの膣から抜いてしまう。そのまま体を離し、アルクェイドを見る。
「えっ……?」
アルクェイドが、その瞬間訳がわからないというように俺を見る。
「どう……したの、志貴?」
少女から女となったアルクェイド。
「私、志貴の望むように何でもするよ……」
再び貫いて欲しい、そう願うアルクェイドがお願いをする。
「この体が志貴の望んだ姿なら、私、どうされてもいいの……」
真っ赤になり、自分の幼い胸をいじりながら、アルクェイドは俺に貫かれるのを望んでいる。
俺は何もしていないのに、ぴくり、ぴくりと少女は体を跳ねさせ、迎え入れたがっている。
それが、何だか嬉しかったのに寂しかった。
少女の体に、俺の異常な行為に、すぐに順応してしまったのが。
「アルクェイド……」
そう言われた事は、こんな美人に愛されている男冥利に尽きる物に違いない。
一瞬、このまま永遠に愛してあげたいという気持ちが強くなる。
が、
「なんだか、残念だな……」
俺は素直に感想を漏らす事で、それを封じ込める。
「えっ!?」
アルクェイドが驚きで目を見開く。
「俺は、お前がもうちょっと嫌がって、そうしてそうして、遂に体を求めるようになるって思ってたのに……それがこんなに早く求めてくるなんて……さ」
「そんな……」
俺の一方的な欲望の我が儘に、女として目覚めてしまったアルクェイドは反論するココロを持ち合わせていなかった。
「……心配しないで、エッチなアルクェイドは大好きだよ」
泣きそうな顔のアルクェイドが少し可哀想で、俺は優しく微笑みかける。
「志貴……」
アルクェイドは目を潤ませて、俺を見つめる。
「アルクェイド、俺の事が欲しい?」
それを合図と受け取ったのか
「うん……わたし、志貴が欲しいの、来て。来て……」
その幼い秘裂に手を這わせ、それをくつろげるようにして俺を誘う。
にちゃりと、先程から流れ続ける愛液がまとわりついた花びらが、ゆっくりと開かれる。
まだ汚れを知らないようなピンク色のそれが白い肌にコントラストを呼び、いっそう淫靡に際だつ。
目の前で中心をさらけ出して、俺を求めるひとりの少女。
それは可愛く、美しく、そして何よりもいやらしい。
「わかったよ、アルクェイド……」
俺はゆっくりとアルクェイドにのしかかると、その導かれた中心に己のモノをあてがおうとして……いい事を思いついて、やめた。
「そのままあげちゃつまらないな……じゃぁ、そんなに俺が欲しいのなら、その気持ち爆発させてみな」
そう言うと、俺はアルクェイドの体を抱き起こし、自分の腰の上に乗せる。
しかし、いきり立ったペニスは決してアルクェイドに触れさせず、その体の向こうに出してしまう。
形としては、アルクェイドの下を通り、お尻の向こうに俺のペニスが見える格好。
それは、どういう事かというと……
「レン……おいで」
俺は、その少女の名を呼んだ。
「えっ……?」
アルクェイドは、意外そうな声を上げる。
そうして……
スッ……
まるで始めからそこにいたように、ベッドの脇に少女は現れた。
「レン……」
俺がその姿を認め、目配せすると、レンはゆっくりとその体をベッドの上にあげてきた。
そうして、俺はレンと心を通わせる。
レンは、始めは無表情のまま俺を見つめていたが、俺の意図を解したようで
コクコク
と、不思議な笑みを浮かべながら頷いてくれた。
「ど、どうする気なの……志貴?」
アルクェイドが俺に捕まりながら不安げに訪ねてくる。
今から起ころうとしている事を介しているのは、彼女以外の俺達二人。
その状況が何だか面白く、思わず笑みがこぼれてしまう。
「うん、アルクェイドを可愛がってあげるの」
俺がにっこりと笑いかける間に、レンは俺達のすぐ前まで来る。
ベッドの上に、俺とアルクェイドと、そしてレン。
ふと、アルクェイドがレンを振り返る。
二人を見比べると、若干レンの方が大人びて見えるのは気のせいだろうか。
レンは、まるで妹を見るような優しそうな目をして……それから、
クスクス……
と笑い、その目を女のそれに変化させた。
「えっ……?」
その表情に、アルクェイドが不思議な目を向ける。
そうして、レンはゆっくりとアルクェイドを挟むように俺に抱きつき、彼女の振り向く肩越しに顔を近づけさせると……
優しく俺の唇に自分のそれを触れさせてきた。
「あっ……」
驚きで、アルクェイドが声を上げる。
そんな驚きの表情を横目に見ながら、俺とレンは優しくキスを続ける。いつも以上に幸せそうに、レンは唇を触れさせる。その表情は恋する少女のそれで、傍目から見れば物凄く羨ましそうに見えるに違いない。
それが、俺達の狙いだった。
アルクェイドを焦らして、焦らして、焦らして……
そうして悪戯してやろうと思ったのだ。
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