「え、今からかよ……って、うわっ！」
　凄く微妙な感じでひとりでごにょごにょしていたら、突然立ち上がったアルクェイドに『お姫様だっこ』で抱えられて、ぽんとベッドに投げられてしまった。
　ベッドから首だけ向けて見ると、アルクェイドもニコニコと嬉しそうにベッドの上に登ってきた。
「まったく、こういうのは本来男の役目だってのに」
「えへへ〜。えーいっ」
「うわ……」
　俺が呆れた様子で言うけど、そんなの気にもしないでアルクェイド俺の首に腕を絡めて押し倒す。それを抱きとめてやると、アルクェイドの体自体から匂い立つ甘い香りに心奪われた。
「さっちんもおいで？　そうしないと、志貴はわたしが独り占めしちゃうんだから〜」
　アルクェイドは本格的に俺を抱きしめると、まだベッドの側で立っているだけのさつきを誘った。
「え、ええっ。そ、そんなのやだよ……」
　さつきは何て言うか、この状況に自らが参加するのをちょっと躊躇ってるように見える。
「ほらほら、恥ずかしがってちゃ始まらないよ……っ！」
　と、アルクェイドは俺から離れて起きあがると、さつきの手を引っ張ってベッドの上に呼び込んだ。
「きゃっ？」
「おっ、と……」
　俺のすぐ横でぽんとベッドのスプリングに跳ねたさつきは、その勢いのまま俺にしがみついた。

「志貴くん……」
「……」
　今日初めてこんなに間近で見たさつきは、頬がピンクに染まってすごくかわいくて、心臓をぐっと捕まれたみたいに俺は魅了されてしまう。
　が、そんな俺の気持ちなんかはお構いなしと、アルクェイドは反対側から俺に抱きついてきた。背中にアルクェイドの胸の感触を感じて、その柔らかさに思わず背中が震えた。
　アルクェイドは俺の肩越しに顔を出して、
「わたしだって恥ずかしいんだから。その……えっちを見られちゃう訳だし……でも、大好きなふたりだからだよ？　見てほしいし、ふたりがしてるとこも、見てみたいの」
「アルクェイドさん……わぁ……」
　その表情は見えないけれども、照れて言っているのだけははっきりと分かった。
　そして、さつきも驚いたように俺の後ろにいるアルクェイドを見つめた後、自分も真っ赤になっていた。自分でも抑え切れないらしく、その頬に手を当てて困っているからまた可愛らしい。

「だから……志貴！」
「ん？　……!?」
　と、アルクェイドが声をかけてきたと思ったら、俺はいきなり後ろを向かされ、そのまま唇を塞がれてしまった。

　ねっとりと、最初からアルクェイドは俺の口内へ舌を絡めてきた。
　だが、俺は一瞬その動きに遅れる。
　さつきがこっちを見ているのがわかったから、その前で他の娘とこうやってキスするのなんて、なんだか気が引けたからだ。
「ふ……ちゅ……」
　しかし、さつきがそこにいるというのがかえって作用しているのか、アルクェイドの舌使いは普段に比べて積極的で、
「ふう……んむ」
　吐息も、熱い。
　キスすると同時に閉じていたアルクェイドの瞳がうっすらと開いて、潤んだそれが、
『志貴もして？』
　そんな風に誘ってきているみたいだったから、つい俺もアルクェイドの舌に自らのそれを触れさせてしまっていた。
　しばらくちゅっちゅっと楽しそうに俺の舌を弄ったアルクェイドは、やがて唾液の糸を絡ませて唇から離れてゆくと、
「さっちんが少しでも恥ずかしがってたら、わたしが志貴を全部貰っちゃうよ？」
　さつきを見つめて、挑戦的にニヤッと笑いかけていた。

「だ、だめだよ……わたしだって、志貴くんとしたいんだから……」
　その言葉に、さつきが普段は絶対に言わないような反論をする。
　それを目の前で聞かされて、こっちがどうにかなりそうだというのに。
　すべてはアルクェイドに踊らされてる、俺はそんな気分だが、結構本気になってるさつきは自分の言葉の深い意味まで考えていられないようだった。
「ふふっ。そうこなくっちゃ。じゃあ、さっちんもキスしてみせてよ」
「え？　う、うん……志貴くん？」
「あ、ああ……」
　アルクェイドに促さたさつきに呼びかけられて改めて目が合うと、それはそれで何だか恥ずかく思う。
　でもそれはさつきの方がもっとそうらしい。
「……」
　すがるような瞳でこちらを見つめているさつきは、自らキスするところまでいけない、といった感じだった。
　逆にそれが、男として凄くそそられてしまう。自分がリードしてあげなきゃ、という本能だろうか。

「さつき……」
「んっ……」
　俺はさつきの頬に手をあてると、優しく唇を近付けて触れさせた。
　アルクェイドと違ってまずは触れるだけで、唇の本当の柔らかさというものを感じて、身体のそこからむずがゆさを覚える。
　それから、少しずつ唇をこすらせてその柔らかさを味わうと、ちょんと舌先を尖らせてさつきの唇に触れて合図した。何も言わなくても分かってくれたらしいさつきは、唇に込められていた強張りをほどいてくれる。
　二人の舌が、さつきの口内で触れた。恥ずかしがっていてもさつきは俺を出迎えてくれていて、奥まで行く間もなく絡まり合う。
「は、あ……」
　口の端から吐息を漏らしつつ、珍しくさつきから首に手を回してきた。更に、普段はされるがままが多いのに、さつきの敏感な舌先は俺の口内まで入り込んで、自ら気持ちよさを得ようと俺の歯をなぞったりしている。
　アルクェイドにはそんな行動が当たり前に見えるかもしれないけど、いつもよりずっとさつきは積極的で、俺はそれにものすごく興奮していた。

「うわあ……なんだかすごいなぁ……」
　俺達がキスを止めてしばらく見つめ合っていたら、じっと後ろで見つめていたアルクェイドが溜息混じりの声をあげてきた。
「本当に恋人同士のキスって感じで、さっちん凄い幸せそう……。わたしも志貴とキスしている時はあんな顔してるのかな……？」
　頬をぽうっと染めて、普段やさっきの呑気な様子とは明らかに違う反応。目の前で見せられ、雰囲気が伝染してしまった感じにうっとりとした表情だった。
「志貴……」
　と、アルクェイドはキスを求めてきた。さつきのしてきたキスよりももっと控えめな、軽く触れるだけのようなキスだけど、アルクェイドの気持ちは十分に伝わってくる甘いキスだった。
「どう……だった、さっちん？」
　心配そうに尋ねるアルクェイドは珍しく不安そうだったが、
「うん。さっきは驚いてて見れなかったけど、アルクェイドさん、すごい綺麗な顔だった。羨ましいくらい」
「本当？　うれしいな……」
　さつきに笑顔で褒められると、少し照れくさそうに微笑んで、
「ふふふ。大好きっ」
「あはは、くすぐったいよ」
　そんなことをいいながらさつきの頬にキスをすると、アルクェイドは俺達ふたりを抱きしめていた。

「あっ……」
　しかし、しばらくそうやっていた俺達だったかが、さつきはある一瞬に身体が硬直してそんな声を出していた。
　あ、と俺も思ったが、もはやそれは隠しきれるモノでない。
「志貴くん……」
　キスですっかり股間は膨らんでしまい、その存在をしっかりとさつきに擦り付ける格好となってしまっていたのだ。
「ん？　あはは！　志貴〜？」
　さつきの恥ずかしそうな声に、始めは何かと思っていたらしいアルクェイドだったが、さつきが視線を腰の方に向けると、その意味を理解したらしく急に笑い出した。
「なんだよ、仕方ないだろ？」
　いつもの調子にすっかり戻ってしまったアルクェイドに、俺もあわせてぶっきらぼうに口を尖らせる。
「わたし達とのキス、そんなに気持ちよかった？」
「ああ、もちろん」
　素直に答えると、アルクェイドも嬉しそうににっこり笑う。
「わたしも気持ちよかった。さっちんは？」
「うんっ、いつもよりもっとステキだったよ」
　前後に挟まれてそんな事言われて、俺はなんて幸せ者なんだろうってここで改めて思った。

「じゃあ……」
　と、アルクェイドが後ろからそろっと手を伸ばして、俺のその股間をさすりだした。
「んっ」
「志貴、リクエストある？」
　ちょっとだけトーンの落ちた、耳元での妖しい言葉。それは今までも散々俺を魅了してきた、アルクェイドの無邪気ないやらしさだった。
「どんなことでもいいんだから。ふたりでしてあげる……ね？」
「う、うん……」
　急に妖艶になったアルクェイドに自分にはまだ醸し出せない魅力を感じたのか、さつきは少しだけ自信なさげに答えている。
　一瞬、どんなことを言えばいいか迷った。とその時、アルクェイドが押しつけてくる豊かな胸の質感を強く意識した。
「……胸で、して欲しいな」
　俺は、何となくそんなことを言ってみた。
　が、正直、言ってからしまったとも思った。
「うふふ……志貴の、えっち」
　背後のアルクェイドはそれを事もなげに受け入れたけど、
「え……？」
　目の前には、予想通り目を見開いて驚いているさつきの顔があった。
「……」
「？　どうしたのさっちん？」
　俺のばつの悪そうな顔に気付かず、アルクェイドはさつきの方を見ていたけど、どうやらその意味が分かってしまったらしい。
「志貴くん、その……胸でって……」
　知識だけはあるらしいさつきがごにょごにょと何かを言おうとするのを、アルクェイドが制した。
「さっちん、教えてあげる！」
　楽しそうにそう言うと、アルクェイドが俺の後ろからすっといなくなり、さつきの横に転がってきた。
「え、ええっ!?」
　驚くさつきを後目に、アルクェイドは自らのセーターに手をかけると、それを一気にまくり上げてぽいっと脱ぎ捨てた。すると俺達の目の前には、純白のブラに包まれたアルクェイドの胸が現れる。いつ見てもふくよかなその谷間に思わず見とれていると、
「ほらほら、さっちんも脱ごう？」
「わわっ、アルクェイドさん!?」
　ブラウスを着ているさつきのボタンに手をかけ、ひとつひとつ早技で外してしまい、前をがばっと開けられてしまっていた。
「きゃっ！」
　一瞬確かに黄色いブラが見えたが、流石にそれは恥ずかしかったか、さつきはすぐに前を隠してしまう。残念だと思いつつ、そんなことは口に出せずにいると、
「へへへ〜、さっちんって昨日一緒にお風呂入った時分かったんだけど、着やせするんだよね〜」
　そう言いながらアルクェイドが自分のブラのホックに手を回して、それをぱちんと外した。
　するりとブラを抜き取って露わにされたアルクェイドの胸は、しっかりとした大きさなのにつんと上向きで、先端の綺麗なピンク色が白い膨らみの頂点にあまりにも扇情的に存在していた。
「志貴、目がえっち〜」
「う、うるさい」
　じっと見つめていたら隠されてにやっと笑われてしまい、ちょっとだけ目を反らすと、
「いいなあ……」
　そこではさつきがぼーっと同じようにアルクェイドの膨らみを眺めていた。
「ん？　さっちんだって十分おっきいよ？　それに女の子はまだ成長するんでしょ？」
　アルクェイドはそう言うと、改めてさつきの胸に手を伸ばしてブラウスをはぎ取り、フロントホックのブラをプチンと外してしまった。
「や、やあ……恥ずかしいよ」
「うふふ、ほら、こんなにおっきい〜」
　いやいやをするさつきの胸の間にすっと手を割り込ませると、アルクェイドは片方の胸を優しく触った。
「あああっ。やあっ、アルクェイドさん。志貴くんが、見てる……」
　さつきがこちらを見て慌てたようにアルクェイドを止めようとするが、
「ん〜？　ならもっとちゃんと見て貰おうよ？」
　余計面白がったアルクェイドは、スッとさつきの後ろに回り込み今度は更に両手を使いながら、俺にさつきの胸を弄んでいる様を正面から見せつけるようにしてきた。
「ほらほら志貴〜。さっちんのおっぱい、ふにふにで柔らかいよ〜？」
「いやぁ……見ないで、志貴くん……」
　笑って胸を責めるアルクェイドの横で顔を真っ赤にしたさつきは悶え、その姿を見られたくないと身体をよじり、視線を逸らす。
　ゴクリと、喉が鳴った。
　そんな風にさつきは必死だから、これが思い切り男を刺激する妖しげな行為だって分かっていない。更に女の子にいじめられる女の子っていう図式があまりにやばすぎで、股間が痛いくらいに膨れ上がってしまっていた。

「……っと、そんなことはともかく、志貴にしてあげなくちゃね？」
　一通りさつきの反応を楽しみ、俺のズボンの上からでも十分に存在を示すそれを見つめたアルクェイドは、胸に差し入れていた手を外した。
「は、ぁ……」
「さっちん、おいで」
　くたっと、さつきが力無く崩れ落ちそうになるのを支えながら、アルクェイドはふふふんと鼻を鳴らして近付いてきた。
「し〜きっ」
　アルクェイドは手慣れた様子で俺のズボンに手をかけると楽しそうにベルトとチャックを外し、トランクスごとずるっと引き下げた。
「うふふ……元気いっぱい」
　冷たい空気に触れたそれがぴくりと反応して震えると、滑稽な様子に笑ったアルクェイドは手で触れようとした。
　が、さっきのリクエストを思い出したのか亀頭に触れそうになっていた人差し指を引っ込め、クスクスと笑う。
「胸で、してあげるんだったよね？　最初は、わたしがしてあげる」
　そう言うと、アルクェイドは俺の下半身に自分の胸を近付けさせた。
「ふふふ。さっちんも見てて、こうやるんだよ？」
「う、ん……」
　アルクェイドは余裕たっぷりにさつきに目配せすると、ぐっと息を呑むさつきに見せつけるようにしてペニスに手を伸ばした。
　位置を調整してぐっと身体を前に寄せると、胸に手を寄せてぐっと俺のモノを包み込んでくれた。

「くっ……」
「うわぁ……」

　二つの声が漏れた。
　気持ちよさに呻く俺と、初めて胸で挟む所を見たさつきの吐息。
「こうやってね、志貴のを挟んであげるんだよ。で、こうやって……」
　アルクェイドは説明しながら胸の挟み付けの強弱や上下の位置を変えて、幹の部分に得も言われぬ絶妙な感触を与えてきた。
「擦ってあげると、志貴は悦ぶんだよ〜。ね、志貴？」
「ああ、気持ちいいよ」
　俺は肯定の証にアルクェイドを撫でてやると、嬉しそうに反応して余計感触が気持ちよくなった。
「ふう、ん……」
　アルクェイドの甘い声と共に傘の部分を擦りつけるように胸が動いて、こそばゆい感じがぐっと増す。
　ジンジンとやってくる快感はかなりの気持ちよさで、俺はアルクェイドの胸の感触にしばし陶酔した。
「……」
　さつきはその間何も言わずこの様子を眺めていて、一生懸命学習しようとしているのか、それとも自分には不可能と思っているのかわからないけど、目はずっと開いたままだった。

「んっ……」
　やがて俺が急に物足りなくなった快感に気付くと、アルクェイドはすっとその体を起こして俺のモノから胸を離していた。
「ね、さっちん。やってみようよ？」
「……」
　アルクェイドはそのままさつきを見つめるが、まだどうしようか悩んでいる様子だ。が、
「大丈夫！　さっちんの胸はおっきいんだから、自信持って！」
「……うん」
　さつきの背後に回ったアルクェイドが笑いながら肩をぽんと押してあげると、さつきは少し俯きながらもこくりと頷いてくれた。
「あ、の。志貴くん……失礼します」
　なんだか滑稽な言葉を発しながら、さつきが胸を俺のモノに近付けていく。まず指が俺を捕らえて、それからおそるおそる、と言った感じでさつきの胸全体の感触が俺を包み込んでいった。
　この、徐々に肉に圧迫される感じがたまらない。俺が気持ちよさに軽く呻くと、さつきがピクッと反応した。
「いや、続けて……」
「う、うん……」
　離れそうになるのを何とか引き留める。こんなに気持ちいいのを、これ以上お預けされたらおかしくなるところだった。
　そして、……さつきが不安がりながら包んでくれたが、ようやく完全に俺のモノは胸の谷間に埋没した。
「は、あぁ……これで、いいの？」
　誰に聞くわけでもなく、さつきは熱い吐息をつく。その息が先端にかかってゾクッとしてしまう。
「ああ……凄い気持ちいいよ」
「そう。後は上下とかして、擦ってあげるんだよ」
「うん……」
　俺達の言葉に促され、さつきは少しずつ身体を上下させだした。

「あっ……なんでだろう？　擦ってるだけなのに、変な気分だよ……」
　さつきの胸は確かにアルクェイドよりは小振りだけど、俺を包み込んでくれる質感はたっぷりある。今までこうやって胸でして貰わなかったのは、特に機会がなかっただけだったけど、どうしてその機会を今まで作らなかったんだろう？　と後悔してしまうほど気持ちが良かった。
「俺も……凄いむずむずして気持ちいいよ……くっ」
　軽い呻きで、さつきにも気持ちよさが伝わったらしく、今まで一生懸命が全面に見えていた顔から、ぱっとほころびが生まれていた。
「本当？　嬉しいな……」
　こうなってくると、さつきはいつもすぐにどんな事でも覚えてしまう。
「アルクェイドさん、もっと志貴くんにしてあげたいんだけど、どうしたらいいかな？」
　だから、貪欲にもっと俺のことを悦ばせたいと、アルクェイドに質問していた。
「ん〜、どうしようっか？」
　聞かれた方のアルクェイドが一瞬考えていたその間に、
「あ……」
　さつきは早くも回答をひとつ見つけてしまっていたようだ。
「こうすれば……ふうっ……」
「く、あっ……！」
　その行動は、かなり強烈な刺激となって俺を襲った。
　根本に胸を固定したさつきが、そこを擦りながら舌で亀頭を舐めたのだ。生暖かいぴちゃりとした感覚が触れた瞬間、背中が大きく震え上がっていた。
「う、む……志貴くんの、えっちな味が……もう、先からこんなに出てる……」
　普通に口でして貰うよりももっとおかしい刺激に、滲み出る汁をさつきは舌先で舐め取り、さらに亀頭全体を口で含んでいた。
　くぷ、くぷ……と、亀頭がさつきの唇に触れ、更に奥に進むと口中で舌がねっとりと絡みつく。それに根本からむずむずと沸き上がる気持ちよさが入り交じって、さつきの淫蕩さに痺れてしまっていた。
「凄いなあ、そうやるんだ……」
　と、その様子にあてられたアルクェイドまでもが視線をぽうっとさせ、もう一度俺の下半身に顔を寄せてきた。そして、
「くあ、っ!?」
「は、あ……ちゅ、んっ……」
　さつきを押しのけるようにしてアルクェイドは俺の先端に口づけをして、同時に舌を這わせ始めた。
「あ……アルクェイドさん……？」
「えへへ……さっちんの見てたら、我慢できなくなっちゃった」
　さつきがちょっと驚いたように見ると、鈴口を舐めていたアルクェイドが唇を離した。その舌先には、先走りの白い液体が糸を引いている。それを舐めてこくんと飲み込むと、アルクェイドは恥ずかしそうに微笑んだ。
「ねえ、わたしも一緒にいい……？」
「……うんっ！　一緒に志貴くんをいかせちゃおう？」
　さつきまでもが無邪気にえっちな事を言うと、二人は同時に俺を責めだした。

　二人は一緒になって亀頭に舌を這わせながら、さつきは胸で幹を挟み続け、アルクェイドは手のひらで俺の袋をやわやわと揉み出した。
「うわっ、や、め……ふたりともっ！」
「うふふ……志貴にそう言われてもやめないもんね〜」
「んっ……志貴くん、こんなにビクビクしていて、説得力ないよ……」
　俺は急に激しくなった愛撫に二人を止めようとするが、すっかり虜になった二人はちっとも止めようとはせず、それどころか交互に俺を胸で挟みつけ、舐め、銜えた。
　二人の胸の感触。
　アルクェイドは全体でみっちりと包み込む感触で、さつきはぎこちなく、少し芯のある感触。
　それに交互の亀頭への愛撫が加わり、包み込むように亀頭を含まれたら、もうどうしようもなくなってしまった。
「うわぁ、志貴くんが膨らんできたよ……」
「ん……志貴、いっちゃうの？　いいよ……わたし達の顔に、かけて……」
　俺はもっと我慢できる筈だったのに、そんな誘う言葉に限界があっという間に超えてしまった。
「ふ、ふたりとも……出るっ！」
　いじめられた少年のように俺は弱々しく叫ぶと、びゅく、びくっと震えた先端から大量の白濁が噴き出していた。
「きゃっ！」
「あっ……」
　アルクェイドがその第一撃に唇を亀頭から外した瞬間、おびただしい量の精液が二人の顔を襲った。
　二人の顔に、髪に、そしてさつきが挟んでいる胸に、どろりとゼリーのように濃い液体がかかり、綺麗な身体を俺の醜悪なもので汚してしまっていた。

「く、はあ……」
　噴出が終わると、その罪悪感は余計感じてしまう。
「ご、ごめん二人とも……えっと、ティッシュ……」
　俺は慌てて箱を探すが、二人はお互いの顔を見つめ合い、
「あはは……さっちん、志貴の精液でベトベトだぁ」
「え？　ふふふ、アルクェイドさんだって……」
　おかしそうに笑っていた。
「ほら……」
　と、さつきはアルクェイドの頬に付いていた精液の雫を舌でチロリと舐め取ると、美味しそうに嚥下して微笑む。
「あ……ずるいよさっちん……わたしだって……」
「んあっ……乳首はだめ……あんっ」
　お返しとばかりに今度はアルクェイドがまだ俺のモノを挟んだままのさつきの胸に唇を寄せると、丁度先端にかかっていた精液を舐めると同時に、そこをくりくりと舌先で愛撫していじめていた。
「ん……さっちんのおっぱい、おいしい……」
「やっ、アルクェイドさん、だめだよ……」
　そんな二人の光景から、目を離せない。
　レズを想像させる姿に、思わずビクンッと萎えたはずのモノがもう一度血を集めてしまう。
「あっ……」
「？」
「志貴くん……まだ、こんなに……」
　と、それにいち早く胸で気が付いたさつきは、いやらしく胸を擦って幹をしごくと、先端ににじみ出した精液の珠をチロリと舐めた。そして上目遣いにこちらを見ると、
「おいしい……」
　艶のある笑みを浮かべ、その姿に俺はぞくっとさせられた。