Digital Mind,Virtual Mind
誰もいないミレイユの部屋。 「っ……」 「THE WORLD」の世界は本物みたいで、まるでその場所にいるのと同じ気分だ。 「レ、ナ……」 この感覚は、手に取るように確か。 「お兄ちゃん……気持ちいい?」 足下で跪いているレナの姿は、ゲームの映像なのか、それとも現実なのか。 いや、本当は考えるまでもない。
そうなりたいとは思っていたのに、越えられないモラルの壁があったはず。 否。 四六時中一緒にいる、自分の半身とも思える身体。 それまでは同じ何かを共有できるだけで幸せだったのに、お互いを意識すると、次なる欲望が次々と表象化した。 触れたい。 しかし、お互いがそう思っているのに、それは現実で決して実行されなかった。 でも、触れたい。 決して満たされぬ欲望に苛まれ、心を病ませてゆく日々は、いつまでも続く筈だった…… だが、答えは目の前にあっさりと示された。 内なる欲望を現実でぶつけられないなら、仮想現実でぶつければいい。 簡単な事。
隣に座っていた、柔らかいれなの身体を最初に抱きしめたのは、いつだっただろうか。 今と同じ「ミレイユの部屋」に、俺達はふたりでいた。 目の前には、少し驚いたようなレナの姿があった。 しかし……れなは嫌がらなかった。 「好き……お兄ちゃん、大好き」 レナの唇から漏れてくるその言葉は、何よりも俺の頭を昂揚させていた。
「お兄ちゃん……いいよ、レナのお口の中に出して」 レナが俺の限界を悟ったか、ペニスを奥深くまで銜えこむ。 「……くっ」 瞬間、俺はドクドクと欲望を放出した。 「はぁ……」 ぬるりとペニスから唇を離すと、レナは恍惚の表情で俺を見つめ続けていた。 「お兄ちゃん、いっぱい出たね……すごいドロドロだよ」 唇の端に残った精液の跡をも舌でなぞり、つうっと垂れたそれを指で掬って口に運びながら、レナは微笑んでいた。そんなれなと自身のペニスから、すえた精液の匂いが立ち上ってきて、淫蕩な感じがより強まっていた。 「レナ……」 俺はレナを立たせると、下着の上から秘裂をなぞる。 「んっ……はぁ……」 そこは既に柔らかく濡れていて、指にはれなの滲ませた湿り気が絡みつき、くちゅっと音をたてて下着を濡らす。 「お兄ちゃん……レナ、もうっ……」 膝をガクガクと振るわせながら、レナがぎゅっと目を瞑り快感に震える。俺のペニスを愛撫しながら自分も準備していたのだろうか、そこはとろとろに融けていた。 「ああ、レナ、おいで……」 俺が優しく引き寄せると、レナは濡れた下着を脱いで素肌を晒した。それ以外は既に何もつけていなかったので、生まれたままのレナが目の前に立っていた。 まだ幼い、僅かに膨らんだ胸。ぷくりと可愛く膨らんだ頂点のつぼみ。 しかし、そこは微かに花開き、とろりと愛液を滴らせてこれから訪れる快感に期待していた。 「いくよ、お兄ちゃん……」 レナは座る俺の脚の上に跨ると、むき出しとなった秘裂と俺のペニスに手を添えて、中心に位置を合わせる。にちゃっと左右に開いたレナの秘裂は綺麗なピンク色で、我慢できず溢れ落ちた愛液が、再び大きさを取り戻したペニスに触れて絡みつく。 「あっ、ああっ! お兄ちゃん、お兄ちゃん……」 瞳を閉じて、襲いかかる快感に震えながらも、レナは徐々に身体を合わせてくる。 「全部入ったよ、お兄ちゃん……」 みっちりと、俺とレナはひとつに繋がった。 「ああ。レナがいっぱい締め付けてくるよ」 俺がぎゅっと身体を抱きしめてあげると、レナは少しだけ荒い呼吸をしたまま動かないでいたが、うっすらと瞳を開けると、とろんとした表情で微笑んだ。 「お兄ちゃん……」 見つめ合う喜び。どちらともなく唇を重ねて舌を絡め合い、唾液を交換した。 「んっ……ちゅ。ふうっ、お兄ちゃん……」 ちゅ、くちゅ、ずうっ……と、舌先でれなを味わい、また俺の味をれなに送り込む。 「レナ……レナが好きなように動いて良いよ」 そう思って俺が促すと、レナは少しずつ腰を使い始める。 「んっ、お兄ちゃんの、おっきい……」 その存在を感じながら、レナは何度も腰を揺らす。 「あっ! お兄ちゃん……奥に……当たってる……っ!」 そうする事で、子宮口に届いたペニスがこつんと当たると、レナが身体を振るわせ、おとがいを反らした。 「あっ……ああっ! だめ、お兄ちゃん……!!」 ちゅっと先端を吸い上げると、レナが大きな声で喘ぐ。 「んっ、はっ、はあっ! ああああっ!!」 ぎゅっと身体を押しつけてきながら、レナは軽く達した。 「はあっ……? あ、まだ……っ!」 そして、レナの意識がまだぼうっとしている内に、今度は俺かられなの中をかき回した。 「あああっ!」 今までにない大きな喘ぎ声に満足しながら、俺は何度も何度も強くれなに打ち込む。下かられなの膣に杭を打ち込むようにして、じゅぷじゅぷと泡立つ音が響き渡った。 「あっ、あっ、あっ、ああっ! ダメ、お兄ちゃん!!」 いやいやをするようにレナが懇願するが、俺は聞き入れない。激しく絡みつき強く擦れるれなの膣を感じながら、自分のテンポで突き上げていった。 「お兄ちゃん……レナ、もうだめ、いっちゃうよ……!」 やがて、レナが感極まったような声をあげ、俺に抱きついてきた。その影響もあってか、膣が微妙に強くペニスを擦り、締め付けあげて、俺の限界をも近付けた。 「ああ。俺もいくよ、レナ」 れなの最後に合わせるべく、自らも邁進した。 「ああっ! お兄ちゃん! 中で……そのまま、れなの中で来て!!」 すんでのところでペニスを引き抜こうとするが、レナは身体を密着させて腰を沈める様にし、俺が抜き取るのを拒んだ。 「あっ、ああああっ!!」 どくり、どくりと、さっきよりも大量の精液が今度はれなの胎内を犯した。 「あ、ああっ……」 レナは強く俺に抱きつくと痙攣し、はぁはぁと絶え絶えの息を吐き出して、快感に意識を飛ばしていた。
「はあ、はあっ……」 しばらくしてレナが二つ深い呼吸をすると、すっと体を離して、抱き合う格好のまま俺を正面から見つめた。 「お兄ちゃん……いっぱい出してくれたんだね。れなの中、お兄ちゃんの精液でいっぱいだよ」 優しくお腹に手を当て、まだペニスの残る膣に精液を感じながらレナが微笑んだ。 「あ、ああ……」 俺がうかない返事をする間に、レナがゆっくりと体を持ち上げ、ペニスを膣の中からずずず……と抜いた。 「あっ……お兄ちゃんの精液……」 レナはそれを惜しがるように指で集めると、くにくにと弄んでから目の前で舐めていた。 「ふふふ……お兄ちゃんの精液って、変な味」 そう言って微笑み、艶姿を見せるレナだったが、俺はそれにこころを奪われきれない理由があった。 「なぁレナ……」 仮想現実でこうやっていると言う事は、現実でも秀悟はれなの膣内に精液を迸らせている訳で。 「大丈夫!」 レナに気圧されて、俺も何とか笑ってしまう。 しかし、まだ俺の表情が硬かったか、レナはすっと真剣な顔になる。 「れなは、ね……大丈夫だよ」 レナは一瞬思い詰めた表情をすると、スッ……ともう一度お腹に手を当て優しくさする。 「もし……れなに、お兄ちゃんの赤ちゃんが出来ちゃっても……お兄ちゃんの子供だったら、れな……産んでも、いいよ……」 俺は、レナの言葉にショックを隠しきれなかった。しかし同時に、社会の全てを敵に回してでも、愛してくれていると言う事を改めて思い知らされた。 「そっ、か……れな、そこまで……」 れなの思いを受け止めて、俺は迷いを捨てる事にした。 「わかった。もう変な事は考えない事にする」 俺がはっきりとれなに頷くすると、れなは嬉しそうに抱きついてきた。 「お兄ちゃん、もう一回しよう? まだミレイユ達が来るまで時間あるし」 レナがかわいくじゃれくるので、俺は素直に応じていた。 「それじゃ……お兄ちゃん」 突然、目の前が真っ暗になった。 ディスプレイを取り外され、ふたりの部屋。 「れな?」 どうやられながログアウトさせたらしい。 「お兄ちゃん……今度はあの『レナ』じゃなくて、あるがままの『れな』を愛して。シューゴじゃなくて、お兄ちゃんが……」 意識が展開に一瞬遅れていた。 「れな、ベッドでしようか?」 そのままれなを抱き上げて、俺達は初めてベッドで愛し合う事にした。
〜後書きとか解説とか〜 今回とある氏に感化されて、初めて「.hack 黄昏の腕輪伝説」で書いてみました。 話の設定としては、自身が漫画版しか読んでないので漫画版準拠です。れなと秀悟は同居しています。アニメ版なら相互オナニー話になるところでした。 会話文で「レナ」というのは、まだ心の中で仮想現実の中だけで愛し合ってる、という気持ちがお互いにあったからです。途中から、れな本人が自分の事を「れな」と言い出すのは、現実でも愛して欲しいという気持ちが強まったから、という考えに基づいてます。秀悟の「れな」も同義です。 では、2巻買ってきて、もっと萌える展開があったら書いてみたいです。個人的にミレイユとHOTARUをどーにかしてやりたいと思ってますが、本職次第です……では。 ('03.2.28)
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