バイナリィ・ポット

原作:オーガスト 原画:べっかんこう
著作:岡田留奈 ハーヴェストノベルズ



 今や隆盛のネットワークゲーム。硬派な「DIABLO」「Age Of 〜」で熱く騎士となるも良し、「PSO」「ラグナロック」に萌えるも良しとありますが(笑
そんな中、近未来のそんな世界を少しだけリアルに描いた作品です。
 単純に五感も転移できるネットワークでウハウハ、とかならば前にもありましたね。
バーチャコールとかはその類なのではないでしょうか。ちなみにこのシリーズ、2作小説化されていますがそれはもう……(以下略、語るも涙

 話の内容としては、「.hack」の少し現実も混ざった版? とでも言いましょうか。
主人公は喫茶店バイナリィ・ポットの学生店長。そこにいる幼なじみを初めとした女の子達と、現実ではコミュニケーション。
夜は「ワールド」と呼ばれる仮想世界でハンター(能動自治集団)としてネットの平和を守る。
 セキュリティの問題、無限トラップによりログアウトできない女性。そして現実とは違う側面を魅せるネット上の人々……。
時期が時期だけに、「.hack」との比較は避けられませんが、それだけに非常に良くできている世界観だと思いました。エロゲー世界、侮りがたし。

 ……おおっと、これを見ている人はそんなうんちくを聞きたいのではないはず(汗

 この作品、制服がきわどいんですよね〜。ほぼ同時期に出た「こみっくカフェ」が滲んでしまう程の……(苦笑
そんな中、佳澄さん(唯一の年上)が良いんですよね〜。最初から気をもたせておきながら、サービスシーンしかなかったのが殊の外残念で
 ……あれ、俺は年下好みじゃ(ぉ
 両極端で言えば千歳ちゃん。現実世界では超お嬢様のお子さまなのに、「ワールド」では……やっぱりサービスしか……ああっ! 言えない!(笑
 あと、「ワールド」上のみの人格「キャスト」のミリィ。この子が終盤主人公に自分の存在の証を求めるところはもう……最高っ!
 ……やっぱり年下好みだ俺(笑
 なんだかんだでバイナリィ・ポットに関わる皆がとある一つの事件と、現実での様々な出来事を乗り越えひとつになるんです。

 で、ヒロインの優希仮想現実上だったらそりゃ中も全然オッケーなんだろうけど、現実では……。
  「中にちょうだい……っ」って、萌えまくり。
限られたページ上、作中ではパソコンに全く触らない優希と主人公との展開が曖昧だったのが非常に残念ではありました。

 物語のラストは非常にハッピーであり、ちょっとだけ残念でもありました。というのは大円団の予想通りの結末と、期待していたそれを明かされない予想を裏切られた結末
 まぁ、賢明な読者なら余裕で解るのですが、せめて最後は優希が「ワールド」にログインするようなエンドが見たかったですね。

そう、女性の姿で……(謎を含めつつ終わる。